中国の大学では9月に新学期がスタートする。それに伴い、中国科学技術大学では今年も経済的に困難を抱える学生たちに「こっそり」補助金を振り込む支援が始まっている。この支援は学生たちが書類申請することなく、大学側がこうした学生を見つけ出し、支援する制度となっている。
支援を受けたことで、無事卒業できたある卒業生は、「この親切な支援は『友達』のようで、私が学校に通っている間に寄り添ってくれた」と話す。この22年間、中国科学技術大学は、累計で4万人以上の学生を「こっそり支援」してきた。このビッグデータを活用して張り巡らされたセーフティネットは、毎年、学生たちの心をほっこりさせてきた。

では、なぜ「こっそり支援」しているのだろうか?同大学の工作処は2002年から、「キャンパスカード」システムを通して、学生の消費データの統計を出し、分析する試みを始めた。すると、学習支援プロジェクトを利用していないものの、食堂での消費額が長期にわたって異常に少ない学生がいることを発見した。
ではこうした学生の尊厳を守りながら、支援をするにはどうすればいいのだろうか?2年間にわたる模索を経て、同大学は2004年から生活支援計画の実施を始めた。
キャンバスの情報化システムを利用し、学生の「キャンパスカード」の消費データを分析することで、家庭が経済的に困窮している学生を見つけ出し、関連のデータバンクと比較し、クラスの担任がチェックして、実際の状況を確かめたうえで、補助金を「こっそり」学生の「キャンパスカード」に振り込むという仕組みになっている。

2023年の秋の終わりごろ、システムがある大学1年生のカードの利用記録が異常に少ないことを発見。担任が自らその学生に声をかけて話を聞いたところ、両親の収入が元々少なかったところに、父親が突然重い病気を患い、経済的な困窮状態に陥っていたにもかかわらず、本人は助けを求めずにいたことが判明した。そこで大学はその日のうちに、その学生を支援データバンクに組み込み、臨時補助金を支給した。
2026年、中国科学技術大学は学生支援専用のAIエージェントを開発。AIエージェントは、突発的な出来事や隠れたプレッシャー、悩みなどが原因で、消費記録に異常が生じた学生を見つけ出し、思想、学業、心理などのアラート支援プラットフォームと連携して、個別化された支援案を作成することができるという。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年9月11日