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中国核電、生物多様性保護実践報告書を発表

中国核能電力股份有限公司(中国核電)はこのほど、生物多様性保護実践報告書「中国核電生物多様性保護実践2022」を発表した。同報告書によると、中国核電は原発建設当初より、生物多様性保護の理念を原子力プロジェクトの立地選定、建設、生産・運営、プロジェクト安全継続及び廃炉などの全プロセス・全範囲に融合させ、生物多様性への悪影響を極力回避し、遅らせ、減らし、補償を行い、プラスの影響を増やすことで、企業の発展と生物多様性保護の同時進行を実現している。科技日報が伝えた。

同報告書によると、中国核電は海洋の生物多様性保護に対して、定期的に近海の海洋生態調査活動を展開し、プロジェクト運営の近海の生態への影響を評価し、近海の海洋生態を保護する。同時に海洋生物の遺伝多様性の研究を展開し、優位種の生存条件を分析し、海洋生物の多様性保護の水準を高める。海南原発2期3・4号機用の海エリア及び周辺海域にはいずれもサンゴが分布している。施工のサンゴへの影響を減らすため、施工者はプロジェクト建設中に防汚カーテンを使い浮遊砂の拡散を減らし、きれいな水質を保った。同時に専門機関と共同でサンゴの生息域外保全を行った。

シロチョウガイは亜熱帯に生息する貝類で、「貴重な宝」と称えられている。シロチョウガイは成長環境に対する要求が極めて高く、水温が13℃に下がるとほぼ活動を停止する。シロチョウガイの繁殖数を増やすため、中国核電は海南省で排水の余熱を利用しシロチョウガイを養殖している。シロチョウガイを保護するとともに、プランクトンの大量発生を抑制し、水質の富栄養化を防ぎ原子炉の安全運営を保証する良好な効果をもたらした。

また同報告書によると、福清原発エリアは福建興化湾水鳥省级自然保護区と隣接しているが、同原発は水生生態を保護するため長期的に水域環境のサンプリング分析モニタリングを行っており、水生生物の多様性保護をプロジェクト全ライフサイクルに組み入れている。現場及び周辺の生体環境の特徴と結びつけ、方向性を持った植物による斜面保護や景観修復などの緑化建設を行い、土壌侵食を抑制し、同エリアの表土流出を効果的に抑制している。

同報告書によると、気候変動と生物多様性の喪失は、現在の世界が直面している世界的な2大危機で、相互に関連性を持ち、相互に影響を及ぼす。気候変動は生物多様性の喪失を引き起こすが、生物多様性の保持は気候変動を遅らせ気候変動に適応するのにプラスで、気候災害リスクの影響を減らせる。中国核電は再生可能エネルギー産業の発展を加速させ、生物多様性の保護と気候変動への対応を協同で推進している。中国核電の2022年6月までの累計発電量は1兆3500億kWhを超えている。これは標準石炭4億800万トン、二酸化炭素排出量10億7000万トンの削減に相当し、生態効果は面積368万8500ヘクタールを植林するのに相当する。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年8月2日