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米華僑作家・張純如さんの母親「日本を憎んでいるわけではなく、歴史の真相を伝えている」

15:15, December 17, 2025 

米国籍の華僑作家・張純如(アイリス・チャン)さんの母親である張盈盈さんは、「日本を憎んでいるわけではなく、歴史の真相を伝えたい。歴史の再演を防ぐことを望んでいる」と語った。中国日報が伝えた。

すでに80代となっている張盈盈さんだが、歴史を銘記し、未来への警鐘とするよう人々に呼びかけるという、張純如さんが生前成し遂げることができなかったことを、依然として実行し続けている。

1937年の南京は、中華民族の記憶に残る癒すことのできない心の傷だ。それから88年の年月が過ぎたものの、一部の日本の政治家は依然として、その歴史を覆い隠したり、歪曲したり、うやむやにしたりしようとしている。しかし、確固とした態度で真相を語り続ける人も絶えない。

2019年に造成された米カリフォルニア州サンノゼ市にある「張純如記念公園」。設計士のリチャード・ドイチュ氏は、同公園のテーマを「The Power of One」としている。

2019年に造成された米カリフォルニア州サンノゼ市にある「張純如記念公園」。設計士のリチャード・ドイチュ氏は、同公園のテーマを「The Power of One」としている。

1997年に張純如さんは「ザ・レイプ・オブ・南京(原題:The Rape of Nanking: The Forgotten Holocaust of World War II)」を刊行。犠牲になった30万人の中国人ために、文字を通して、大きな声を上げ、西洋諸国が覆い隠された悲惨な歴史にしっかり目を向けるよう働きかけた。

張純如さんは生前、「文字は人類のスピリッツ、精華を保持するための唯一の形式」と語っていた。

そんな彼女は36歳だった2004年11月に自ら命を絶った。彼女は生前、「人は2度死ぬ。一度は命が終わる時、もう一度は人々の記憶から消える時」と、よく話していた。彼女の歴史に対する熱意と信念、勇気は今でも文字を通して生き続けている。

張盈盈さんは、「歴史が忘れ去られることを一番懸念している。私たちの世代は平和な時代に生きていて、戦争の残酷さを経験したことはない。文学やメディア、アートを通して、歴史を伝え続けるというのは、記憶し続ける方法。そうしなければ、あの記憶は数世代後に忘れ去られ、歴史の悲劇が繰り返されることになりかねない」と語った。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年12月17日