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北京から30年間姿を消しているキタシナヒョウが160キロ離れた河北省で確認

15:45, December 25, 2025 

銀河山省級自然保護区の赤外線カメラが捉えたキタシナヒョウの画像。

銀河山省級自然保護区の赤外線カメラが捉えたキタシナヒョウの画像。

全身が独特な黒い斑点模様に覆われているキタシナヒョウが先頃、北京からわずか160キロの位置にある河北省阜平県の山中に姿を現した。キタシナヒョウは力強い足取りで高い場所に登り、周囲を見回すと、さっと向きを変えて、密林に向かい姿を消した。赤外線カメラがはっきりと捉えたその映像を見て、長年、キタシナヒョウの調査に力を入れている公益組織・猫盟(Chinese Felid Conservation Alliance)の創設者の宋大昭さんは、「北京から30年間姿を消しているキタシナヒョウが戻って来る日に、また一歩近づいたということだ」と興奮気味に話した。

阜平県林業局の楊建偉局長は取材に対して、「太行山脈・河北区で確認されたキタシナヒョウとしては、今回、ここ10年で最北の位置で赤外線カメラがそれを捉えた。その活動地点は、北京市から直線距離でわずか160キロの位置で、地域の環境の質などを類推・評価する重要な生物指標としての価値を備えている」と説明した。

公開されている資料によると、ヒョウは、世界で最も広範囲に分布している大型のネコ科の動物だ。中国には4種類の亜種のヒョウが生息している。なかでもキタシナヒョウは、唯一中国に固有のヒョウの亜種で、世界では「中国ヒョウ」とも呼ばれている。国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストに指定されているほか、中国国家一級保護野生動物に指定されている。

ただ、燕山山脈や太行山脈において自由に活動していた頂点捕食者であるキタシナヒョウは、1995年に密雲区で確認されたのを最後に、北京ではこれまで30年間にわたり姿を消している。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年12月25日