中国国務院台湾事務弁公室が今月11日午前に開いた定例記者会見において、朱鳳蓮報道官はある台湾地区の歌手に関する記者からの質問に答えた。

北京日報の記者が、「ある台湾地区の歌手が、貴州省貴陽市の野菜農家向けに運行されている路線バスに乗るショート動画をアップした。そして、農家の野菜15トンの販売を支援するとともに、大陸部と台湾地区の人々が互いの最も素晴らしい点に目を向けるようにして欲しいとコメントした。この件に関して、大陸部と台湾地区のネットユーザーの間で話題となっているが、何かコメントがあるか」と質問。これに対し、朱報道官は、「一人でも多くの台湾地区の住民が大陸部の社会や生活におけるより多くのシーンに積極的に溶け込み、その発展や変化、人々の暮らしに関心を抱き、プラスのエネルギーを伝え、積極的な発言を続けることで、両岸の人々が互いの最も素晴らしい点により目を向けることを願っている」と答えた。
かつてはトップスターを目指していた歌手が今、追い求めているものは?
今回話題となっている台湾地区の歌手・呉克群(ケンジ・ウー)のここ1年の活動を見ると、彼にとって歌唱活動のほうが「副業」になっているほどで、動画アカウントを見ると、暮らしの中で遭遇する様々なエピソードを紹介する動画が次々投稿されている。
呉克群は約1ヶ月前、貴陽市で野菜農家向けに運行されている路線バス「252系統」のショート動画に目を止め、ちょうど同省に滞在中だったため、早朝5時に起きて、そのバスに乗ってみることにした。

呉克群は、貴陽の早朝の寒さだけでなく、農家の人たちの大変さにも感じ入り、「手のたこは想像以上に分厚い。野菜を入れているかごは軽いのかと思っていたけど、持ち上げてみて、一人で運ぶのも大変であることが初めて分かった。単に動画を撮影するだけでなく、農家の人たちが全ての野菜を売ることができるよう支援したいと思った」とした。
動画をアップすると、現地のレストランやスーパー50店以上の注目を集めた。そこで呉克群は自ら「野菜オークション」の司会者となり、農家の人たちは自分が作った野菜をPR。そしてこの一度のオークションで野菜15トン全てを売り切った。

これまで呉克群は、竜巻を追いかけるカウボーイのように、世界が与えた枠の中で生き、他の人が与えた目標を追いかけ、人気を集め、歌手として大成功することを願っていたという。しかし、母親の死を経験してからは、「変わりたい」と思うようになり、「歌手・呉克群」という枠の外の生活をできるだけ体験するようになっている。
呉克群の動画を見ると、貴州省で農民を支援したほか、山東省済南市に住むがん患者の家族と一緒にダンスをして寄付を集める活動もしている。

また、広西壮(チワン)族自治区百色市では、水害の被災者となった村民のサトウキビ収獲や販売を支援し、廃校となった学校で村民のために新年を祝うイベントを開き、97歳の老兵の古い写真を修復し、家族写真を撮影してあげている。

2004年から、台湾地区と大陸部を頻繁に行き来している呉克群は、両岸の住民が互いに相手のリアルな姿を見ることを願っており、「自分はどちらにいても、最も素晴らしい一面を見ることができているので、一番団結しなければならない家族なのだと思っている」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年2月13日