先ごろ、日本のあるインターナショナルスクールの日本人生徒が学校で南京大虐殺の史実を知り、帰宅後に恥ずかしく思うと口にしたところ、父親が激怒した。この父親はSNSで「インターナショナル教育をボイコット」すべきだと投稿したうえ、日本右翼が改竄した「史料」を用いて娘をミスリードした。さらに警戒すべきは、この父親の発言がすぐに多くの日本人ネットユーザーの同調を得たことだ。一部の者は当該の史実を「子供への洗脳」と中傷。日本の教育当局に対し、生徒が真実の歴史を知るのを阻止するためにインターナショナルスクールを管理統制するよう求める者もいた。(文:呉限・中国社会科学院日本所副研究員。人民日報掲載)
このような荒唐無稽な一幕を目にすると、「歴史を前にすると、なぜ日本のネット空間ではこのような歪んだ認識が形成されるのか」と問わざるを得ない。その背景として切り離せないのが、日本右翼による長年にわたる「毒物投与」だ。
ネット世論の「黒い産業チェーン」の形成
朝日新聞の調査によると、日本の仕事仲介大手「クラウドワークス」は長い間、報酬を支払ってネットユーザーを募集し、「南京大虐殺は嘘だ」といった内容を意図的に収集、またはAIで生成してきた。彼らは歴史を歪曲し、対立を煽る右翼世論をアクセス数や収益を得るための手段とし、「黒い産業チェーン」を形成している。ネットプラットフォームを通じて、日本右翼はプラットフォーム化・産業化された手法でデマを捏造し、過激な言論を拡散することで、もともと誤った歴史観にミスリードされてきた一部の日本人ネットユーザーから、戦争を反省し批判する能力をさらに失わせている。
右翼政府による悪意ある煽動への資金投入
歪んだ歴史認識や中国への悪意ある世論が日本社会でこれほど氾濫していることは、日本の右翼政府による資金支援と切り離せない。統計によれば、2015年以降、日本の外務省は「戦略的対外発信」の名目で、対中ネガティブキャンペーンに累計560億円以上の予算を投じてきた。例えば、海外のメディアやシンクタンク、インフルエンサーに資金を提供して、「中国は意図的に過去を蒸し返している」「反日感情を煽っている」といった事実と異なる言論をネット上に流布させることで、国際世論を惑わし、自らを美化しようと企ててきた。本来は国民の幸福のために使われるべき予算が、右翼勢力の騒々しい宣伝活動を支えるために公然と使われ、ネット世論を日本国民、特に若者に誤った歴史観を組織的に植え付けるための温床へと変貌させている。
より深層においては、右翼的言論を喚き立てるこの世論操作の真の意図は、侵略の歴史を改竄し、戦争責任を隠蔽することで、現在の日本政府による軍備拡張と戦争準備のために、社会的抵抗を一掃することにある。第二次世界大戦の歴史を歪曲し、侵略戦争を美化することから、外的脅威を捏造し、安全保障上の不安を煽り立てることまで、日本の右翼による一連の動きの最終目的は、いずれも軍国主義復活のための世論と社会的雰囲気を形成し、「再軍事化」を目指す戦略的野心の達成を支えることにある。
歴史の教訓は遠い過去のものではない。日本右翼がネット世論を利用して波風を立て、軍備拡張と戦争準備のための旗振り役となり、戦後国際秩序の打破を煽り立てれば、さらに自国民を欺き、社会の認識を分断させ、地域の戦略面の相互不信を増大させ、最終的には国際社会の信頼を失うことになるだけである。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年4月30日