中国を訪れる多くの外国人観光客が旅の攻略ガイドを手にして、お目当ての万里の長城やジャイアントパンダ、兵馬俑などを見に行く一方で、別の観光客たちは違う行程をたどるようになっている。たとえば、広東省深セン市に行ってドローンのデモンストレーションを眺める、上海市に行って自動運転車に試乗する、浙江省杭州市に行ってロボットカフェに行くといった具合だ。こうした行程は「チャイナテックツアー」と呼ばれている。

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調査会社・百観科技(BigOne Lab)の呉冕卿最高経営責任者(CEO)は、海外からの訪中視察団を企画し、海外から投資家、企業家、企業幹部ら数十人を受け入れてきた。こうした視察団を観察してきた呉CEOは、「こうした人々は中国を研究や学習の対象をみなしている」との見方を示す。
一部の海外SNSでは、「チャイナテックツアー」のさまざまなルートが紹介されている。海外メディアはこのブームを的確にとらえており、ロイター通信は、「人型ロボットが現場で作業し、人工知能(AI)モデルが世界中のライバルに挑戦し、電気自動車(EV)工場では驚異的なスピードで新車がラインオフする--こうしたシーンを一目見ようと、『新しいタイプの観光客』が大挙して中国を訪れている」と伝えた。

写真提供・取材対象者
「チャイナテックツアー」の価格は数千ドル(1ドルは約158.4円)から1万ドル以上と、決して安くはない。

写真提供・新華社(撮影・梁旭)
「チャイナテックツアー」がトレンドになる中、中国の科学技術企業や工場の現場を訪れる海外からの視察者は一体何を目にしたのだろうか。
■新しい技術
米国から来たジョンソンさんは深センの「テックツアー」に参加し、「深センは東洋のシリコンバレーのようだ」と表現した。ジョンソンさんは、「自動運転タクシーとドローン配送を体験した。自動運転タクシーというサービスの『表舞台』で新技術を体験しただけでなく、ドローン配送ではサービスの『舞台裏』で食品がドローンに積み込まれ、配送されていく全プロセスをこの目で見ることもできた。今まではるか遠くにあると思っていた科学技術が中国人の日常生活にすんなり溶け込んでいるのを見て、本当に視野が広がった」と話した。
■中国の整った科学技術エコシステム
深センの華強北は電気製品・電子部品が集積し、「中国電子第一街」と呼ばれる場所だ。フランスから来た起業家のルーカスさんは華強北を訪れた後、「華強北のスピードと効率は驚異的だ。ある企業の責任者から聞いた話だと、『こういった製品が欲しいというときは、大体どんなものかを伝えれば、華強北で調達、サンプル作成、製造が完了する。大体48時間でアイデアが形になり、その後、海外へ発送できる』ということだった」と話した。
■先端技術の国境を越えた協力の可能性
AI技術サービス企業の范式智能技術集団股份有限公司は今年、シンガポール、インド、オランダ、ブラジル、オーストラリアなどのビジネス視察代表団を受け入れた。参加者は政界関係者、ビジネス協力パートナー、各業界のエキスパート、投資家などだ。同社の曽慈雯最高戦略責任者(CSO)によると、代表団は同社の展示ホールを視察して、そのToken(トークン)工場の技術開発や商用化に向けた取り組みについて理解を深めるとともに、企業向けAIの活用の方向性や協力の可能性について意見を交わしたという。
曽CSOは、「こうした視察交流の価値は当社の技術を示すことにとどまらず、相互理解を深めることにもより一層の価値がある。世界の産業界と投資機関に、企業向けAI分野における当社の技術力や活用事例を具体的に理解してもらうとともに、当社もさまざまな市場や産業の実際のニーズをより深く理解することができるようになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年10月14日