この2種目の最大の違いはトラックの長さ。スピードスケートのトラックは1周400メートルなのに対し、ショートトラックスピードスケートは111.12メートルとなっている。
そのトラックをみてみると、スピードスケート(マススタートを除く)のトラックはインレーンとアウトレーンに分割されており、選手はインとアウトのレーンを1周ずつルールで決められた順番で滑走しなければならない。一方、ショートトラックスピードスケートのトラックはレーンが分割されておらず、両側のカーブにはトラックマーカーと呼ばれるブロックが置かれており、それを基準に滑走することになる。選手はトラックマーカーの内側を滑走してはならない。直線には基準となるラインはなく、自由に滑走することができる。
またその用具をみてみると、スピードスケートのスケート靴は、かかと部分が「クラップ」と呼ばれる機能により、ブレードと靴が外れる仕組みになっている。一方、ショートトラックスピードスケートのスケート靴はブレードが靴の真ん中ではなく左寄りの位置に付けられており、わずかに角度をつけることで、カーブを滑りやすいように工夫されている。
この2種目はウェアも異なっており、スピードスケートの選手は通常、風の抵抗を減らすためにフード付きの上下一体スーツを着用している。一方、ショートトラックスピードスケートの選手は手を怪我しないようにグローブを着用しているほか、ゴーグルとヘルメットの着用が義務付けられている。
さらにスタートする選手の人数も異なる。スピードスケートの個人戦は1試合で選手2人が同時にスタートする。団体パシュートでは6人(1チーム3人)が同時にスタートし、マススタートでは選手6人が一斉にスタートする。ショートトラックスピードスケートは、500メートルや1000メートルといった短距離種目では選手4人が、1500メートル以上の長距離種目では6-8人が一斉にスタートする。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年12月3日