4日夜、中国国家体育場(通称「鳥の巣」)がきらめくライトに包まれ、第24回北京冬季オリンピック大会の開会式が世界中の注目を集めた。張芸謀氏が総監督を務める開会式監督チームは、「聖火を点火しない」ことで「点火する」方法をとり、赤々と燃える大きな炎の代わりに「一筋のかすかな炎」をともして、低炭素・環境保護のグリーン五輪の理念を伝え、五輪の歴史における聖火点灯のイノベーション(革新)を実現した。
聖火台と点灯方法、この2点が最大のイノベーションだ。
聖火台は雪の結晶で、結晶の一つ一つに北京冬季五輪に参加した世界各国・地域の名前が書かれている。
張氏は、「これまでの聖火はほぼすべて、自国の文化やデザインを体現していればそれでよかった。北京冬季五輪の聖火だけがすべての参加国・地域の名前を記し、世界中の一つ一つの雪の結晶が溶け合って一つになっている」と述べた。
聖火台への点灯方法は実は「一葉落ちて天下の秋を知る」ということだ。小さな手の中のトーチ、小さな炎の揺らめきから、五輪の精神および全人類の燃え上がる情熱とロマンが想起される。
宇宙航空技術が聖火の点灯を保障
今回はこれまでにない五輪の聖火点灯方法が採用されたが、技術チームの前には、上空にぶら下がり絶えず回転する聖火台にどうやって十分な燃料を供給するかという難題が横たわった。
技術者は聖火台をつるすワイヤーの設計に聖火台の状態を調節するメカニズムを組み込み、地上の装置に合わせて回転したり上昇したりするようにした。内部に水素ストレージと減圧装置が組み込まれ、減圧した水素がホースを通って絶えずたいまつの中心部に送られている。ここには宇宙航空分野の水素エンジンの燃焼技術が応用され、聖火が消えないことが保障されている。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年2月5日