北京冬季五輪の1回目の表彰式が2月6日夜に行われ、北京ゾーンと張家口ゾーンの表彰式会場をオンラインでつなぐスタイルで実施された。
北京ゾーンの表彰式会場では、ショートトラックスピードスケートで優勝した中国代表の范可新選手、曲春雨選手、武大靖選手、任子威選手、張雨婷選手が表彰台の最も高い台へと上がった。選手たちは「非接触方式」に基づき、大会関係者が運んできたトレーに載せられたメダルとカシミヤ糸で編み上げられたビクトリーブーケを自分で受け取った。
金メダルの中国代表チーム(写真中央)、銀メダルのイタリア代表チ―ム(写真左)、銅メダルのハンガリー代表チーム(2月6日撮影・鞠煥宗)。
表彰式の最後に、中国の選手は、銀メダルと銅メダルを獲得したイタリアとハンガリーの選手と共に、大会関係者の案内の下、ステージを一周し、最後に、ステージの前で一緒に、喜びを称える観客たちに向かって手を振り挨拶した。
夏季五輪と異なり、冬季五輪では競技会場ではなく、特別に設置された表彰式会場で表彰式が行われることになっているのが、重要な文化的特徴となっている。冬季五輪が開催されるのは寒い季節であるため、選手の健康などを考慮して、競技直後は通常、試合会場でメダリストにマスコットや花束を贈るだけにとどめ、その後、場所を改めて盛大な表彰式を開いてメダル授与が行われることになっている。
北京冬季五輪の表彰式では、たくさんの心温まる配慮がされており、この輝かしい時間が「セレモニー感」満載になるよう演出されている。
表彰式は全プロセスが「非接触」
北京冬季五輪組織委員会は、「非接触方式」の表彰式を採用しており、大会関係者がトレーに載せて運んできたメダルを、メダリストが自分で取って首にかけたり、メダリスト同士でメダルをかけ合ったりすることになっている。このような方式は、従来の授賞式の方式と比べて、人と人の接触を減らすことができ、新型コロナウイルス感染症の有効な対策となる。
表彰式に出席した中国代表の范可新、任子威、曲春雨、武大靖、張雨婷の各選手(写真左から、2月6日撮影・鞠煥宗)。
場所を改めて表彰式を開いてメダル授与するスタイルは、1998年の長野オリンピックから始まり、これまでずっと続いている。冬季五輪の種目は夏季五輪と比べるとかなり少ないため、1日の競技終了後にまとめて表彰式を開き、当日のメダリスト全員にメダルを授与するスタイルがとられている。
張家口表彰式会場運営チームの関係責任者によると、北京冬季五輪では、北京ゾーンと張家口ゾーンに表彰式会場が設置されている。どちらも14日間運営され、前者では32種目、後者では49種目の表彰式が行われることになっている。
「永遠に枯れない」ビクトリーブーケ
北京冬季五輪とパラリンピックでは、上海市の代表的な無形文化遺産である「海派毛糸編み技術」の手編みによって作られているビクトリーブーケ1251個がメダリストに授与されることになっている
ビクトリーブーケは、オリンピックの表彰式で使われるビクトリーブーケの形や構造を残しながら、シンプルで持続可能というオリンピックコンセプトにもマッチしており、温かみと調和を意味し、永久保存が可能となっている。
その他、表彰台やメダルを運ぶトレーやトレーを置く台などにも、環境にやさしい材料が使われており、資源を節約し、環境にやさしく、美しい中国という一面を反映させている。
メダリストが家族と喜び分かち合う「アスリート・モーメント」
これまでの冬季五輪と比べると、北京冬季五輪の表彰式上には、メダリストがオンラインで家族などと会話できる「アスリート・モーメント」という取り組みが加っている。この取り組みは東京五輪でも導入され、今回冬季五輪でも初めて採用された。
メダリストは表彰台から下りた後、大会関係者の案内の下、いろんな角度から撮影できるようステージの左と真ん中、右の3ヶ所で記念撮影に応じる。その後、ステージ横に設置されたモニターを通して、家族たちとしばし歓談する時間が設けられており、人生における最高の瞬間を分かち合うことができる。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年2月7日