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10m/s超の風速を3.5m/sに引き下げる冬季五輪会場の白いカーテンウォールとは?

このほど開幕した冬季五輪。張家口ゾーンの雲頂スキー公園競技場のエアリアル・ハーフパイプコース風上側の2列のポールの間に、電気モーターが動き出すにつれ、ゆっくりと大きな白のカーテンウォールが引かれた。色鮮やかな五輪エンブレムと共に、雲頂スキー公園競技場の美しい風景になった。科技日報が伝えた。

これは中国国産スキー安全設備の誇りである防風ネットだ。「遠くから見ると真っ白な布のようだが、全く違う」。研究開発チームの劉慶寛教授は、「厚さがおよそ4ミリメートルしかない高密度ポリエチレン防風ネットの内部には、複雑な立体空間構造があり、穴の組み合わせは防風と透光という二重の機能を発揮し、強風の状況下の引張特性の需要をちょうど満たせる」と説明した。

屋外雪上競技にとって、風は極めて重要な影響要素だ。過去の冬季五輪でも、W杯などの大会でも、強風による大会の延期や中止、競技成績への影響、選手の転倒負傷などが多発している。防風ネットは、風の競技への影響を減らし、これを解消するための主な方法だ。

工事担当者の出入りが難しいことや設置費用が高いなどの問題を解決するため、石家荘鉄道大学風工学研究センター長の劉氏が、雲頂スキー公園競技場防風ネットシステム研究開発プロジェクトを担当した。同システムには主に次の特徴がある。(1)高い防風効果。防風ネットは選手の運動スペース内の10m/s超の風速を3.5m/sに引き下げることができ、国際スキー連盟の競技上の条件を満たす。(2)高い力学的性能。防風ネットは引張強度が高い上、マイナス30℃以下の低温であっても力学的性能を保てる。そして難燃性も高い。(3)優れた視覚効果。ネットとポールはいずれも白色で、そしてポールには粉体塗装を採用。ネットの材料に耐紫外線素材を取り入れていることによって、屋外の風、直射日光、雨、雪にさらされても、システム全体の色を保てるようになっている。(4)優れた制御システム。防風ネットは耐低温電力制御システムを設計し、ネット全体を簡単に広げ、収納できる。(5)低コストのシステム。設計の最適化により、上述した機能を保証した上で各部分の経済性指標の向上に努め、システム全体のコストを下げた。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年2月8日