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北京五輪の35種目に中国初出場 背景に飛躍的に発展するウィンタースポーツ

北京冬季五輪アルペンスキー男子滑降の中国代表・徐銘甫選手(24)が7日、ゴールにたどり着いた瞬間、中国のアルペンスキーに新たな歴史が刻まれた。徐選手は五輪のアルペンスキー男子滑降の試合に出場し、完走した初めての中国人選手となったのだ。新華網が報じた。

アルペンスキーのコースを滑走する中国の徐銘甫選手(2月7日撮影・陳益宸)。

冬季五輪でも高い注目度を誇るアルペンスキーにおいて、中国の選手がこれまでに出場したことがあるのは「技術系」の回転と大回転だけで、「高速系」の滑降とスーパー大回転には出場したことはなかった。そのため、7日に出場した徐選手はその歴史に新たなページを加えた。

徐選手は試合後、「この瞬間のために、一所懸命頑張ってきた。自分で満足できる滑りができた」と興奮気味に語った。

そして、「中国では近年になってやっとアルペンスキーが注目されるようになったものの、北京冬季五輪がその急速な発展のきっかけを作ってくれた。僕たちはすでに第一歩を踏み出したので、今後、中国のアルペンスキーの成績もどんどん伸びると確信している」と語った。

今大会において、中国代表団は35種目で「初出場」を遂げることになっている。その数字の背景には、北京冬季五輪開催という後押しを受けた中国のウィンタースポーツの近年における飛躍的な発展がある。

北京冬季五輪の開催により、中国はウィンタースポーツの急速な発展と促進を推し進めてきた。今大会において、中国代表団の選手177人が、全109種目の95%以上を占める過去最多の104種目に出場することになっている。参加枠は190以上あり、その参加規模は過去最大だ。

中国の范鐸耀選手は、「冬季五輪のリュージュに初めて出場する中国人選手として、今大会では、一人でも多くの人にリュージュという競技を知ってもらい、中国のリュージュ選手たちを引き続き応援してもらえるようにしたい」と語る。

リュージュ競技中の范鐸耀選手(2月6日撮影・賀長山)。

リュージュはこれまで、中国では知名度が低い競技で、発展の第一歩を踏み出した時期も遅かったため、専用施設も不足していた。しかし、冬季五輪開催が決まり、中国初のボブスレー・リュージュのコースが北京延慶区に建設された。范選手は、「このコースは中国で不足していたボブスレーとリュージュの最高レベルのコースという空白を埋めた。中国の選手がこの競技で時間をかけて腕を磨くためのしっかりとした基礎ができた」と語る。

北京冬季五輪中国代表団の倪会忠秘書長によると、今回出場する選手177人は中国全土20省・区・市から来ており、北は黒竜江省から南は広東省、東は上海市から、西は新疆維吾爾(ウイグル)自治区までカバーしており、「ウィンタースポーツの選手はいくつかの省だけに頼る」という状況に大きな変化が生じているという。

フリースタイルスキー競技中の何金博選手(2月7日撮影・薛宇舸)。

ただ、今回の冬季五輪の一部の「ニッチ」な種目においては、中国選手がメダルを取ることは期待できず、世界の一流選手とはまだ大きな差があるというのは認めなければならない事実だ。ただ倪秘書長の言葉を借りるならば、それらの種目に中国の選手が出場して、それぞれが小さな一歩を踏み出すことで、中国のウィンタースポーツの発展は大きな一歩を踏み出すことができるかもしれないというのも事実と言えるだろう。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年2月9日