北京で大雪となった13日の朝、目覚めたネットユーザーたちは、赤灯篭に雪が積もっているのを見て、「街中が雪容融(シュエ・ロンロン)だらけ!」と歓喜した。
「シュエ・ロンロン」は北京冬季パラリンピックのマスコットで、赤灯篭がモチーフ。まん丸の顔に、小さくつぶらな瞳、短かな手足が特徴で、北京冬季オリンピックマスコット「氷墩墩(ビン・ドゥンドゥン)」の友達。
2018年、大学3年生だった姜宇帆さんは、北京オリンピック・パラリンピックのマスコットデザイン募集に応募した。シフゾウや中国結び、餃子など、様々な要素をモチーフにしてみたものの、締切日の前日になって、赤灯篭からインスピレーションを得たという。「私の実家があるロシアとの国境に近い黒竜江省伊春市の嘉蔭県は、春節が近づくと、お祝いムードが高まる。中国文化の象徴である大きな赤灯篭が街の至る所に飾られ、おめでたい雰囲気になるので、それをモチーフにすることにした」と振り返る。
2019年1月21日、姜さんは、北京冬季五輪組織委員会から、中国結びと赤灯篭をモチーフにした彼女がデザインしたマスコットが、全国から集まった6000点以上の作品から選ばれて、トップ10に入ったと連絡を受けた。その後、姜さんは教師や同級生と一緒に、修正を加えて、1万枚以上の手描き原稿を作り、32種類の案にまとめた。五輪組織委からは、もっと生命力に満ちたマスコットにしてほしいという要望があったという。それで、姜さんは、鹿の角や羽といった動物の要素や頭飾りなどを加えてみたものの、思い通りの出来にはならず、最終的に、赤灯篭の頭に、平和の象徴であるハトと天壇が繋がり万里の長城になっている模様を入れることにした。「このデザインは、吉兆や平和を象徴し、非常に中国らしく、地域の特色を際立たせることができている」と姜さん。
また、「シュエ・ロンロン」のお腹は、温かみのある黄色に光っており、温かい世界を願う思いが込められ、友愛、勇気、粘り強さを象徴しているほか、パラリンピックの選手の必死に努力する精神や、世界を励ますというパラリンピックの理念にマッチしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年2月15日