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中国が1-5月に発行したRCEP原産地証明書は4万3600件

地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が正式に発効してから半年が過ぎ、批准して協定が発効した国は13ヶ国に達した。

今年1月、RCEPはブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、ベトナム、中国、日本、ニュージーランド、オーストラリアの10ヶ国について正式に発効し、2月1日には韓国、3月18日にはマレーシア、5月1日にはミャンマーについて発効した。これにより発効した国は13ヶ国になり、署名した15ヶ国のうち、未発効はインドネシアとフィリピンを残すのみとなった。

中国国際貿易促進委員会のデータによれば、今年1-5月に、全国貿易促進システムで署名発行されたRCEP原産地証明書は4万3600件、発給を受けた企業は累計1万社を超え、証明金額は累計20億8200万ドル(1ドルは136.0円)に達した。中国製品はRCEP加盟国内で3100万ドルの関税を減免されることが予測されている。輸出商品の分類を見ると、衣類及びその付属品、有機化学品、プラスチック及びその製品が中心だった。

同委が発表した「2022年第2四半期(4-6月)中国対外貿易情勢調査研究報告」によれば、対外貿易企業のRCEPに対する理解のレベルと利用率が大幅に上昇し、回答した企業の40.29%が「RCEPを理解している、またはある程度理解している」と答え、この割合は第1四半期(1-3月)を17.69ポイント回った。また54.38%が「これからRCEPを利用する計画がある」とし、こちらも同2.18ポイント上昇した。

多くの企業がRCEPによる関税の優遇から恩恵

中信証券の明明チーフエコノミストは取材に対し、「RCEPが中国の貿易に与える創造的効果は明らかだ。上半期に、中国とRCEP加盟国との輸出入貿易は安定した増加傾向を保った。貿易の規模という視点から見ると、ASEANは今年1-5月に中国最大の貿易パートナーだった。税関総署のまとめたデータでは、1-5月の中国の対ASEAN貿易額は前年同期比で8.1%増の2兆3700億元(1元は約20.2円)だった。そのうちASEANへの輸出額は同12%増の1兆3500億元、ASEANからの輸入額は同3.4%増の1兆200億元だった。対ASEANの輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3309億2千万元の黒字で、黒字額は同50.6%拡大した。中国とASEANとの貿易は上半期の輸出入の強靱性を支える重要な役割を果たした」と述べた。

この半年間、多くの企業がRCEP発効によってもたらされた関税の優遇、通関の簡素化、貿易投資の円滑化などのメリットの恩恵を受けた。

同委貿易投資促進部の馮耀祥部長は、「RCEPは中日の間で初めて構築された自由貿易協定関係であり、貿易促進の効果が急速に表れている。日本は5ヶ月連続でRCEP原産地証明書の証明金額でトップに立ち、ここからRCEPの実施が中国の対日輸出を牽引する非常に大きな役割を果たしていることがわかる」と述べた。

北京税関が明らかにしたところによると、これまでに北京地区で輸出入貨物7億7千万元相当がRCEPの恩恵を受け、輸出企業の6億8700万元相当の貨物が輸入国で約687万元の関税を減免されたという。

北京税関関税処の関係責任者は、「現在、日本に輸出される商品は異なる程度の関税が減免されている。そのため企業の間では対日輸出貨物についてRCEP原産地証明書を申請しようとする意欲が高まっている。輸出では、北京税関は『セルフプリントアウト、証明書の郵送、予約による受け取り、1企業1施策、スマートチェック』という五位一体式の便利で企業に恩恵がある措置を通じて、原産地証明書が『即時報告、即時審査、即時受領』の高速時代に入るよう後押しし、企業の輸出コストを極めて大きく削減した。輸入では、RCEP発効後に多くの製品の輸入関税がすぐにゼロになった。一部の商品は今後10年から20年をかけて徐々に関税がゼロになる」と説明した。

下半期はRCEPのボーナスがさらに発揮

前出の明明チーフエコノミストは、「上半期の動きを見ると、中国とASEANは繊維の原料、集積回路などの商品の貿易量が好調だ。下半期を展望すると、RCEP協定の中で各国は化学製品、繊維製品、電気機械製品、卑金属について高い自由化率を約束しており、これと同時に、最近の人民元相場の低下が対外貿易企業のポテンシャルの発揮を支えると考えられることから、関連業界においてRCEPのボーナスがより一層発揮されるものと予測される」と述べた。

専門家の肖本華氏は、「下半期には中国の機械設備、電子情報、化学工業、自動車などの産業がRCEPの恩恵を受け、RCEP加盟国との輸出入貿易がさらに発展するだろう」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年7月7日