中国政府筋は25日に新規定を発表し、新型コロナウイルス感染症対策を着実に行なうことを前提として、多国籍企業や外資系企業の上級管理者、技術者、およびその家族の出入国を円滑にする方針を明確に打ち出した。中国新聞社が伝えた。
中国国家発展改革委員会、商務部(省)など複数の部・委員会が共同で通達したこの新規定の「製造業を重点として外資の増加量拡大とストック安定を促進することに関するいくつかの政策措置」は、グローバルビジネスパーソンの往来を円滑にすることを打ち出した。各地は中国内外の人の往来の「ファストトラック」をうまく十分に利用し、現地の実際の状況に合わせ、基準とプロセスをより一層明確にして、来中する外国籍の人に便宜を提供することが打ち出された。
政府筋は投資環境の最適化について、今後は外資参入ネガティブリストを深いレベルで実施し、外商投資法及びその実施条例の要求を実施し、ネガティブリストに載っていない分野については、国内資本と海外資本の一致原則に基づいて管理を行なわなければならないとした。外資系企業が法律・法規に基づいて中国の産業発展と地域発展の恩恵を平等に享受するのを保障するなどの支援政策は、外資系企業が(生産)要素の獲得、資格・許可、経営・運営、知的財産権の保護、基準の制定、入札・応札、政府調達など各面における平等な待遇の享受を確保するものだ。
新規定は物流の問題について、貨物輸送・物流のスムーズな流れを強化し、外資系企業などの生産に必要な物資と製品の輸送がスムーズに行なわれるよう保障することを求めている。
新規定はこのほか、外資系企業が研究開発・設計や現代の物流などの分野、新エネルギーやグリーン・低炭素の重要技術のイノベーション、モデル応用などの分野に投資することを重点的に奨励し、外資による中国での研究開発センター設立を奨励することを打ち出した。
政府筋によると、今回の取り組みは製造業の外資誘致の力をさらに強化し、外資系企業が直面する突出した問題の解決に力を注ぎ、外資による投資の促進とこれに対するサービスを全面的に強化し、外資利用の質の高い発展を推進することが狙いだという。
現在、中国の外資導入規模は全体として安定を維持している。公式データによれば、今年1-8月の中国の実行ベース外資導入額は8927億4千万元(1元は約20.4円)に上り、比較可能なデータで計算すると前年同期比で16.4%増加した。しかし新型コロナ感染症の上に地政学の緊張がより一層高まるなどの要因の下で、中国の外資導入は今、いくつもの試練に直面している。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年10月27日