ロンドンの東の郊外のある駅が最近、英国メディアの注目を集めている。中国日報が報じた。
各目的地までの距離が書かれているロンドン・バーキング駅の標識。
その話題の駅とはバーキング駅で、なんと1万2000キロ離れた中国浙江省義烏市と直通列車で繫がっており、英メディアは目を丸めている。
実際のところ、この路線が開通したのは、最近のことではない。英サイト「 MyLondon」の報道によると、ロンドン東部のバーキング駅と義烏市を繋ぐこの鉄道は2017年1月に開通した。中国の「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設イニシアティブの一環によるものだ。
英メディアは「一帯一路」イニシアティブを報道する際、中国の古代シルクロードを紹介し、「この貿易ルートは紀元前200年から存在した。中国のキャラバンはシルクロードを通じて、シルクを欧州やアフリカに運んでいた」と伝えている。
そして、列車が義烏市とロンドンを直通で結び、カザフスタンやロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、ベルギー、フランスを経由するだけでなく、貨物専用路線で、旅客路線ではないことが驚きを以て報道されている。
ただもし旅客が列車でロンドンから中国に行きたい場合は、他の路線を利用することができる。その場合、パリとモスクワで2度乗り換えすれば、中国まで行くことができる。
2017年1月3日、オレンジ色の先頭車両で、鞄や衣服、生活雑貨などが満載されたコンテナ44基を積載した列車が中国東部の都市・義烏市から1万2000キロ離れた英国に向かって出発した。
約十数日後の1月18日、中国と英国を直接繋ぐ1本目の国際定期貨物列車「中欧班列」がロンドン・バーキング駅に到着した。
中国の鉄道貨物輸送の目的地は増え続けており、ロンドンは、貨物輸送マップにおける15ヶ所目の欧州都市となった。
直通列車は輸送コストを大幅に削減することができる。当時、同列車の運行を担当していた会社によると、「鉄道による貨物輸送にかかる費用は空運の半分。所要時間は海運よりも2週間短い」としていた。
2022年7月11日、ドイツ・デュースブルク市で撮影された1万本目の「中欧班列」(重慶)到着を祝うセレモニー。
2011年の時点で、年間わずか17本だった「中欧班列」の運行本数は、2020年の時点で、1万2406本と、700倍以上となった。そして、昨年はさらに増えて前年比9%増の1万6000本に達し、輸送された貨物は同比10%増の160万TEU(20フィート標準コンテナ換算)に達した。
12年の発展を経て、「中欧班列」はすでに、「一帯一路」の重要なモデル事業となっており、中国や沿線の国で重視されているほか、他の国際市場でも高く評価されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月23日