4月19日14時15分、今年1本目となる観光特別列車「新東方快車」(Y938/935)が、186人の旅客を乗せて新疆維吾爾(ウイグル)自治区の烏魯木斉(ウルムチ)駅に到着し、10日間にわたる塔克拉瑪干(タクラマカン)砂漠周遊の旅を終えた。
この観光特別列車は、中国全土で今年1本目の運行となった「新東方快車」で、4月9日21時40分に烏魯木斉駅を出発した。乗車した186人は浙江省や江蘇省、四川省などの地域からの乗客だった。
観光特別列車の「新東方快車」は「列車で旅する新疆」ブランド旗下の旅行商品の一つで、運行開始以来、ハイクオリティな旅行体験で国内外の多くの旅行者を引き付けている。
今回の行程は、烏魯木斉を出発し、南疆鉄道、和田(ホータン)市と若羌(チャルクリク)県を結ぶ和若鉄道、青海省の格爾木(ゴルムド)市と新疆・庫爾勒(コルラ)市を結ぶ格庫鉄道の新疆区間に沿って、塔克拉瑪干砂漠を周遊するというコース。庫車(クチャ)、喀什(カシュガル)、和田、庫爾勒(コルラ)など南新疆の主な都市を一つ一つ観光して回り、パミール高原の盤竜古道や石頭城、杏花村など独自の魅力を持つ南新疆の素晴らしい景観を味わうことができる。
四川省成都市からこのツアーに参加した周佑春さん(75)が新疆に来るのは今回が2回目。今回、母娘で一緒に新疆にやって来たのは、「新東方快車」の塔克拉瑪干砂漠周遊というコースに惹かれてのことだという。周さんは「南新疆に行って現地の独特な人や文化、民俗を実際に感じたいとずっと思っていたので、この列車に乗ってみることにした。列車の車内はとても素晴らしく、新疆の風景は美しく、民俗や風習は素朴で、今回の南新疆の旅は忘れられないものになった」と話す。
観光特別列車「新東方快車」は軟臥(一等寝台)車13両、食堂車2両、バー車1両で構成されている。軟臥の個室には新鮮な果物が置かれ、全車両で24時間お湯を提供している。列車の車内では、旅客が現地の天気状況によって着るものを調整できるように、毎日景勝地の天気予報が放送される。
軟臥車には「ゴールドダイアモンド車両」が8両あり、1両の乗客は8人で、4つのコンパートメントから成っている。部屋には1.5メートルの大きめのベッドが備え付けられており、専用トイレ・シャワールーム、デスク、クローゼットなどの設備もある。
その他の5両は「ブルーダイアモンド車両」で、1両の乗客は28人、軟臥個室が7室あり、車両の両端に共同トイレ・シャワールームが設置されている。
バー車ではアルコールやドリンクのサービスを提供するほか、カフェチェア、テレビ、スピーカー、ピアノなども置かれている。列車で旅をしながら沿線の美しい景色を鑑賞できるほか、車内で映画を観たり、歌を歌ったり、お茶を楽しんだりと、快適なトラベルライフを存分に楽しむことができる。
今年、観光特別列車「新東方快車」は計16本運行されるという。4月と5月は南新疆ルートがメインとなり、6月からは南北新疆周遊ルートが運行され、天山山脈の南北に広がる独特の景色を1回の旅行で楽しむことができる。
烏魯木斉局集団公司は今年、観光特別列車を100本運行する計画。年間を通して運行し、旅行商品もより豊富になり、様々な旅客層のニーズを満たしていくという。(編集AK)
「人民網日本語版」2023年4月24日