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11日間から10時間へ、高速鉄道がもたらしたライチ産業への変化

16:34, May 30, 2023 人民網日本語版

その昔から現在に至るまで、ライチは実に多くの人々に愛されてきたフルーツだ。唐代においては、玄宗皇帝が寵姫である楊貴妃に、彼女の大好物だったライチを新鮮な状態で届けさせるため、早馬で嶺南(現在の広東省と広西壮(チワン)族自治区)から長安(現在の西安)まで昼も夜も休まず11日間かけて運ばせたと伝えられているほどだ。そんな約2000キロ離れた2ヶ所の土地を、現在では高速鉄道がわずか10時間で結び、鮮度の高いライチを当日のうちに届けることができるようになっている。

「ライチの里」が繁忙期に

世界最大規模を誇るライチの生産拠点である広東省茂名市は、中国最古のライチ栽培の中心地の一つ。世界で生産されているライチ5個のうち1個は同地のものと言われているほどだ。茂名はライチの栽培面積が最大で、生産量が多く、産業の基礎がしっかりしているほか、生産されるライチの品質が非常に高いことでも国内外で広く知られている。

今月20日、中国国際熱帯作物産業カンファレンス及び第7回中国ライチ・リュウガン産業カンファレンスが茂名市で開幕。茂名駅は多くの旅客で賑わった。嶺南エリアのフルーツを入れた発泡スチロールの箱やギフトボックス、ビニール袋を手にした旅客の姿をたくさん目にすることができた。

しかし一番楽しいのは、なんと言ってもライチ狩りだろう。毎年、ライチの旬の時期になると、列車に乗って茂名に旅行に来る観光客や商談のために来るビジネス客などが増え、茂名駅の利用者は6-7月ごろまで約30%増える。

茂名駅の陳桓駅長は、「十分な乗車チケットを確保し、輸送能力を強化し、セキュリティチェックポイントを増設し、旅客が速やかに改札を通過できるように対応している。セキュリティチェックポイントには、ライチを持って帰る旅客が利用できるように透明テープなども用意している」と説明する。

また、鉄道当局は貨物列車や観光列車を増発し、中国全土にライチを輸送できるようバックアップしている。茂名のライチの産業チェーンの生産高は100億元(1元は約19.8円)以上に達しており、産業の振興で、農民の生活が豊かになり、美しく、幸福に満ちた農村の風景が広がるようになっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年5月30日