中国各地は熱波の襲来を受け、厳しい暑さとなっているため、「家から出たくない」と悲鳴を上げている人も多い。そんな中、あるフランス人男性が気温40度の酷暑日に、万里の長城を観光した動画がネット上で検索のトレンド入りし、話題を集めている。中国日報が報じた。
動画には中国風の麦わら帽子をかぶったフランス人男性が、ほぼ「貸し切り状態」となった万里の長城を満喫し、さらには歌まで歌い出す様子が映っている。
動画がネット上で拡散されると、ネットユーザーたちは次々「感服する」といったコメントを次々寄せたほか、「本当に暑いと思わないのかな?」といったコメントも寄せられた。
多くの人を「感服」させているこのフランス人男性は、ミュージカル「ロミオとジュリエット」中国公演に出演中の劇団員・デービッド・バンさんで、最近北京入りしたという。
酷暑日に万里の長城を観光した理由や感想、さらにはネットユーザーから「暑くないの?」といった疑問に対し、デービッドさんは、「万里の長城に行こうと思った時、特に天気のことは気にしていなかった。あの日は確かに気温は高かったが、万里の長城に登り、そこから景色を眺めたら、とても美しく、印象深かった。その時は、胸がいっぱいになり、暑さのことなど忘れていた」とした。
また、動画の中で歌っているフランス歌の歌詞については、「中国の万里の長城、中国の万里の長城、これこそが力。最後の歌詞は、僕が出演しているミュージカルに出て来る。前半の内容は、万里の長城に立って高揚した気持ちを表現している」と説明した。
また動画に映っている万里の長城の様子について、「あの日、万里の長城に来ている人はほとんどおらず、気付けばほぼ『貸し切り』状態だった。その瞬間、力がみなぎってきた。なにしろその場所はこれまで本やテレビを通してしか見たことのない場所だったから。ミュージカルでは『世界の王』というタイトルの歌があるが、あの瞬間は僕が世界の王になった気分だった」とし、「中国が大好き。中国の観客たちも素晴らしい。中国に来て異文化に触れることができたのは、まるでギフトを受け取ったような気分だ」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年7月12日