江蘇省連雲港市の港から7月18日、江蘇裕灌現代農業科技有限公司(以下「裕灌農業」)で生産されたマッシュルームが積み込まれたコンテナ2基を載せた貨物船が韓国に向かって出港した。貨物船で輸送されたマッシュルームは、翌日には韓国の生鮮市場で販売され、住民の食卓に並ぶ。
陸海運が連結しているという連雲港市の物流面における優位性によって、同市灌南県で生産されるキノコの「海外展開」が安定して発展するようになっている。
裕灌農業の栽培工場の林春木工場長によると、「キノコを栽培する部屋は自動化コントロールシステムを通して、温度が一年中16-18度に保たれ、湿度も一定に保たれている。また、気候調節や水質浄化などを通して、マッシュルームの生長に適した環境が作り出されている。世界最大規模のマッシュルームメーカーである当社の1日当たりの生産量は中国全土の3分の1を占めている。現在、近代化された生産工場で、精密化、デジタル化、スマート化管理が実施され、マッシュルームが年間を通じて途切れることなく生産されている。1平方メートル当たりの生産量は34キロに達している」という。
灌南県のキノコの産業チェーンも拡大し続けている。裕灌農業の缶詰生産工場では、収穫されたキノコが高温殺菌と加工を経て缶に詰められ、箱詰めされた後、輸出されている。キノコの缶詰の年間輸出額は500万ドル(1ドルは約141.6円)以上に達している。
2007年から近代農業モデルエリアの建設が始まった灌南県は、食用キノコの栽培の面で成功を収め、産業が大きく発展している。灌南県の近代農業パークの敷地面積は2000ヘクタール、中心エリアの面積は800ヘクタール。マッシュルームとエリンギの生産・売上高が中国でトップとなっている。工場で栽培されている食用キノコの生産量は、江蘇省の55%、中国全土の10%を占め、その2022年の総生産額は60億元(1元は約19.7円)に達した。農業パーク・サービスセンターの賈海鴻センター長は、「当県は、中国において食用キノコの工場化生産規模が最も大きく、集中度が最も高く、品種が最も豊富な県の一つになっている」と説明する。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年8月7日