四川省広元市剣閣県は、三国時代に諸葛亮が大剣山と小剣山の間に30里(15キロ)の「蜀の桟道(蜀道)」と要塞を築いて「剣閣」と称したことからその名前で呼ばれている。また詩人の李白が「蜀道難」という詩の中で、「蜀道の難きは青天に上るよりも難し」と詠んでいることでも知られている。さらに同地には非常に有名な「剣門関」のほか、約1万本の古樹が植えられた緑の回廊で、「国の宝」や「世界の奇観」と呼ばれる「翠雲廊」もある。
翠雲長廊(撮影・苟永雄)。
「翠雲廊」は、秦・漢代から建設が始まり、明・清代に完成した。それぞれ歴代の王朝が植樹を続けてきた古樹で形成されており、回廊に植えられた古樹は1000年以上たった今も、青々と葉を茂らせている。
また「皇柏大道」とも呼ばれていた「翠雲廊」は、剣州古城を中心として、約150キロの「剣門蜀道」に分布しており、保存状態が最も良く、距離が最も長く、植えられた古樹が最も多い古道となっている。
剣閣柏(撮影・曾正強)。
「剣門蜀道」には、樹齢100年以上の古樹が2万391本ある。うち、「剣閣県」内にあるのは7778本で、その樹齢は平均1050年。最も古い「剣閣柏」と「帥大柏」と名付けられた木の樹齢は約2300年となっている。 1000年以上にわたり雨風の「洗礼」を受けてきたものの、それら古樹には依然として青々とした葉が茂り、生気に満ち溢れている。
「蜀の桟道」の中心区間にある翠雲廊は、「蜀の桟道」の原形をとどめ、樹齢1000年以上の古樹が、石が敷き詰められた古道の両側で青々と茂り、古道独特の風情を醸し出している。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年8月18日