習近平国家主席とバイデン米大統領との首脳会談が米サンフランシスコのファイロリで行われた。
習主席は席上、「私と大統領閣下とがバリ島で行った前回の会談から、早1年が経過した。この1年の間にさまざまなことが起きた。世界は新型コロナウイルスのパンデミックから抜け出したものの、感染拡大がもたらした大きな影響はいまだに残っている。世界経済は回復し始めたが、原動力がまだ不足しており、産業チェーン・サプライチェーンの混乱や保護主義の台頭などの問題が顕在化している。世界で最も重要な二国間関係として、中米関係は百年に一度の世界の大変局の加速・進化という大きな背景の下で捉え、対策を練り、両国の国民に幸福をもたらし、人類の進歩のために責任を果たさなければならない」と話した。
習主席はまた、「これまで50年余りの間、中米関係はずっと順風満帆だったわけではなく、常にさまざまな問題があり、常に紆余曲折を経ながら前進してきた。中米のような二つの大国が付き合わないわけにはいかず、また、相手を変えようとするのも非現実的である。衝突・対抗がもたらす結果は誰もが耐えられるものではない」と指摘した。
習主席はその上で、「私は今でもこのように考えているが、大国間の競争はこの時代の根本ではなく、中米両国と世界が直面している課題を解決することはできない。この地球は中米両国を受け入れることができ、私たちそれぞれの成功はお互いのチャンスである。中米両国の歴史文化、社会制度、発展の道が異なることは客観的な現実である。しかし、双方が相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンを堅持すれば、考え方の違いを乗り越え、二つの大国が正しく付き合う道を見つけることができる。私は、中米関係の前途は明るいと確信している」と述べた。
習主席はさらに、「私と大統領は中米関係のかじ取り役であり、国民、世界、歴史に対して重い責任を負っている。私は本日、大統領と中米関係の戦略性、大局性、方向性に関わる問題、世界の平和と発展に関わる重大な問題について踏み込んだ意見を交換し、新たな共通認識に達することを期待している」と語った。
「中国国際放送局日本語」より 2023年11月16日