中国外交部(外務省)は30日、「パレスチナ・イスラエル衝突の解決に関する中国の立場」文書を発表した。要旨は以下の通り。
(1)包括的な停戦。全ての当事者は国連総会及び安保理の関連決議を確実に履行し、持続的かつ永続的な人道的休戦を直ちに実施するべきである。安保理は第2712号決議に基づき、国際社会の一致した呼びかけに応え、包括的な停戦をより明確に要求し、紛争の緩和を促し、事態の早期沈静化を実現するべきである。
(2)民間人の適切な保護。民間人に対する全ての暴力的攻撃や国際人道法への違反行為を停止し、民間施設への攻撃を回避するべきである。安保理は、「パレスチナ民間人の強制移動に反対し、パレスチナ民間人の難民化を回避し、拘束されている全ての民間人及び人質の一刻も早い解放を呼びかける」との明確なメッセージをさらに発信するべきである。
(3)人道支援の確保。全ての関係者は、安保理決議の要求に基づき、ガザ地区民間人の生存に不可欠な物資及びサービスの剥奪を回避し、ガザ地区に人道回廊を設置し、迅速で安全かつ妨げのない持続可能な人道的アクセスを提供し、より深刻な人道的災害の発生を防ぐべきである。
(4)外交的仲裁の強化。安保理は、国連憲章の定めた仲裁及び調停の役割を果たし、当事者に自制の維持を求め、紛争の拡大を防ぎ、中東地域の平和と安定を維持するべきである。
(5)政治的解決の追求。安保理は、「二国家解決」の再開を促進し、国連が主導し実施する、より広範で権威と実効性のある国際和平会議をできるだけ早く開催し、「二国家解決」実行の具体的なタイムテーブルとロードマップを策定し、パレスチナ問題の包括的で公正かつ永続的な解決を促進するべきである。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年11月30日