イベントの現場。(写真提供は紹興市文化・観光局)
「紹興には魯迅の住んでいた家以外に、どんなおすすめスポットがあるの?」。日本の城西国際大学の学生がオンラインでこうたずねると、中国の浙江越秀外国語学院の学生たちは、まるでメニューを読み上げるように、大禹陵や沈園などの観光スポットを挙げた。中国新聞網が伝えた。
11月29日、学生交流イベント「中日韓同時授業2023」が浙江省紹興市で開催された。招待を受けた浙江越秀外国語学院、日本の城西国際大学、韓国の水原大学校の学生が参加し、ライブ中継で3つの教室がつながり、3ヶ国の学生が魯迅の名作である「故郷」の授業を一緒に受けた。
イベントはオンライン中継で中日韓の教室をつないで行われた。(写真提供は紹興市文化・観光局)
中国の有名な文学者・思想家である魯迅の作品「故郷」は、中日韓3ヶ国の中学の教科書(副読本)に収録されている。遠く離れていても、「故郷」が文化交流のアイコンとして時代も空間も超えて、3ヶ国の学生をしっかりと一つに結び付けている。
当日の授業は「故郷」に登場するグルメの話から始まった。紹興は魯迅の故郷として、歴史的・文化的な厚みがあるだけでなく、グルメでも非常に有名だ。紹興香糕、糟味、黄酒、しょうゆ……浙江越秀外国語学院留学生教育学院の周学芳准教授が紹興の食べ物を紹介すると、画面の向こうにいる日韓の学生はじっと聞き入っていた。
紹興の烏毡帽を紹介する浙江越秀外国語学院の学生の尚高瑩さん。(写真提供は紹興市文化・観光局)
グルメの話題を皮切りに、3ヶ国の学生の間で話に花が咲いた。「紹興には臭豆腐(発酵させた豆腐)があるけど、日本で豆腐を使ったグルメはある?」。中国の学生が城西国際大学の学生にたずねると、同大の学生が「冷奴があるよ、すごくおいしい!」と答え、「四角い豆腐の上に生姜とネギを載せてしょうゆをかける」と詳しく説明した。別の日本人学生は、「自分の故郷では抹茶、コーヒー、海苔の生産が盛ん」と付け加えた。
「韓国の本場の軽食を食べたかったら、繁華街の明洞(ミョンドン)に行くといい」と紹介したのは韓国水原大学校1年生の白寅栄さんで、最初から最後まで中国語で故郷・ソウルのことを語った。それだけでなく、相手の好みに合わせて、観光スポットを分類し、「伝統的な歴史的ムードを感じたかったら、歴史ある王宮の景福宮(キョンボックン)に行くのがいい。ファッションの達人なら明洞に行くのがいい。明洞はネットで人気の絶対に行くべきスポットで、買い物天国でもある。都市の景観を楽しみたい人には、韓国で一番高い建物のロッテワールドタワーがおすすめ」と話した。(編集KS)
双方向の交流のほか、インタラクティブ書道も行われた。日本人学生が書いた「故郷」の二文字。(写真提供は紹興市文化・観光局)
「人民網日本語版」2023年12月6日