第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。視覚障がい者である王永澄全人代代表は、凹凸の並ぶ特別な政府活動報告を受け取った。これは全人代会議初の点字版政府活動報告だ。新華社が伝えた。
王代表は昨年の全人代会議で、視覚障がい者の雇用、教育、バリアフリー環境の整備などについて4件の提言を行った。昨年6月には全人代常務委員会会議に列席。各教育段階の点字版・弱視版教師用指導書の刊行という王代表の提言は、バリアフリー環境整備法の制定過程で採用された。
昨年11月、全人代常務委員会代表活動委員会は、王代表による提言の担当機関である教育部(省)、国家衛生健康委員会、中国国家鉄路集団有限公司(国鉄集団)、中国障がい者連合会と共にスタッフを福州に派遣し、代表提言に対する全人代初の点字版回答を王代表に手渡した。この事について、王代表は「党と国家が障がい者にことのほか配慮し、注目していることの表れであり、全人代が人民の主体的地位を尊重し、法にのっとり職責を履行する代表の責任とコミットメントを支持し、保障していることの表れだ」と語る。
今や政府活動報告など全人代会議の文書は点字版が同時に用意され、王代表はよりスムーズに職責を履行できるようになった。「見ることのできる幸福、触ることのできる民主」。指先で点字をなぞりながら、王氏は感慨無量の様子だった。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年3月6日