中国工程院院士で、清華大学スマート産業研究院院長の張亜勤氏は27日、「ボアオ・アジアフォーラム2024年年次総会の『AIGCで世界が変わる』サブフォーラムで、5年以内に、人工知能(AI)は映像・音声面のチューリングテストに合格し、5年後にAIは生物界のチューリングテストに合格する可能性がある」と述べた。
張氏は、「ChatGPTが出てきた頃、私はテキストによる対話方法がチューリングテストを突破したと感じた。GPT4はきっとより良くなるだろう。このほど発表されたAIツールのSoraは動画生成分野の重要な節目だが、チューリングテストを突破していない」と述べた。そして、「AIは2−5年の間に画像、動画、映像・音声などの面でチューリングテストに合格する」と予測した。
ロボットやドローンなどの技術の発展及び応用に伴い、情報知能が徐々に物理世界とつながるようになった。張氏は、物理世界のチューリングテストに最も早く合格するのは自動運転かもしれないとの見方を示した。張氏は、「世界各地で走行する1000台に上る自動運転車のデータを収集・分析した結果、現在の自動運転の安全性は人間による運転より何倍も高い」と述べた。
張氏は、「生物学的知能は大規模言語モデル技術の発展方向の一つ。すなわち、大規模言語モデルを人間の脳、生命体、生物の体内で用い、情報知能、物理学的知能、生物学的知能を融合させることだ」と説明した。その上、「AIは5年後に生物界のチューリングテストに合格するかもしれない」と予測した。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年3月28日