「大学生が借りた本に、67年前のしおりを発見」という話題が今月25日、中国のネット上で大きな話題となった。そして、26日の情報によると、しおりを挟んだ「周浄秋」さんの娘と連絡が取れたという。
浙江大学のインターネットの掲示板に、ある学生が最近、「図書館で借りた本から、1957年に挟まれたと思われるしおりを見つけた」と書き込んだ。しおりが挟まれていた本は英語版の1956年第二版「固体物理序論」だったという。
しおりには、「親友に贈る 周浄秋」と、丁寧な字で書かれており、裏には素敵な絵が描かれていた。
しおりの持ち主、見つかる
ネットユーザーの間で、しおりを挟んだ「周浄秋」さんは、「今どこにいるのだろう?」というのが関心の的となった。すぐに陳さんという教師が手がかりを提供してくれた。その手がかりをもとに探したところ、周浄秋さんは浙江省杭州市蕭山区第六高級中学(中高一貫校)の高校の物理の教師だった可能性があることが判明した。
さらに陳さんの提供した手がかりに沿って、周浄秋さんの娘である周艷さんと連絡を取ることに成功した。周艷さんは中学校で科学を教える教師をしている。そして当時、本を借りた時のサインや周浄秋さんが入学した時期と照らし合わせ、そのしおりは確かに周艷さんの父親である周浄秋さんのものであることが確認された。周艷さんは、「とても驚いた。このしおりはとても丁寧に作られていて、絵も心を込めて描かれている」と話し、大切に両手で受け取ると、じっくりと見ていた。
周艷さんによると、父親の周浄秋さんは、蕭山区戴村出身で、1960年に浙江大学に入学し、物理学科を専攻。中学校の教師を経て、杭州市蕭山区第六高級中学の物理教師になり、定年退職後の2014年に病気が原因で亡くなったという。
生前の周浄秋さん。
このしおりは何十年も父親の母校の本に挟まれていたことや、それが父親の学生時代の思い出であることなどを考慮し、周艷さんは、兄弟姉妹を代表して、しおりを記念として浙江大学に寄贈することを提案している。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年3月28日