中国経済の第1四半期(1-3月)統計データがこのほど発表された。一連の主要な経済指標は、第1四半期に国民経済の運営が持続的に回復し続け、着実にスタートし、安定の中で成長し、2024年に中国経済が好スタートを切ったことを明確に示している。
■力強さを増すイノベーション原動力
技術革新面では、初の海洋深井戸が生産を開始し、大型旅客機「C919」が海外で初めて披露され、初の大洋掘削船「夢想」号の内装調整が始まった。
産業の高度化面では、スマート化及びグリーン化製品が国内外で良く売れている。第1四半期には、新エネルギー車、充電スタンド、電子部品の生産量がいずれも二桁成長を実現した。
ハイテク・高効率産業が「加速度」を上げている。第1四半期には、ハイテク産業への投資が前年同期比で11.4%増加し、前年全体を1.1ポイント上回った。
技術革新が産業革新を先導することで、中国経済は合理的な量的成長だけでなく、効果的な質的向上も実現した。
■内需の潜在力発揮が加速
冬季のスポーツや観光などの「氷雪経済」が盛り上がり、春のピクニックや花見が盛んになり、消費財の買い替えが熱を帯びてきている。国内需要は拡大し続け、消費市場はますます活況を呈している。第1四半期には、内需の寄与率が85.5%に達した。商品消費、サービス消費、新興消費がいずれも着実に成長し、社会消費財小売総額は前年同期比で4.7%増加した。
■投資が安定を維持しながら増加
長江の水を漢江に引く大規模な「引江補漢」プロジェクトが全面的に着工し、超高標高地域最大の風力発電所が稼働し、1-2月に13万2000基の5G基地局が増設された。全国各地では、重要なプロジェクトが次々と進捗の度合いを進めている。第1四半期には、投資が前年同期比で4.5%増加し、前年全体を1.5ポイント上回った。
消費と投資が相互に促進し合って好循環が生まれ、超大規模市場の奥行きが広がり続けている。第1四半期の貿易は力強いスタートを切り、物品貿易が前年同期比で5%増加し、6四半期ぶりの高水準となり、経済を牽引する投資・輸出・消費の「トロイカ」が順調に動き出した。
■経済のミクロな活力が着実に向上
晶科能源の浙江省義烏市工場では、ラインオフしたばかりの太陽光パネルがすぐさま寧波舟山港に運ばれ、海外へと輸送される。同工場の関係者によると、昨年の同時期と比べて、今年は欧州や中南米など海外市場の需要が回復し、生産ラインがより忙しくなっているという。
第1四半期には、民間企業の輸出入額が5兆5300億元(1元は約21.3円)となり、前年同期比で10.7%増加し、輸出入総額の54.3%を占めた。3月期には製造業購買担当者景気指数(PMI)がこの11ヶ月で最高水準に達した。マクロ経済が安定的に回復するに従い、多くの企業が自信を強め、見通しを改善している。
最新のスタンダード・チャータード銀行中国中小企業信頼度指数によると、中小企業の指数はほぼすべての項目で拡大を示す範囲にある。世界有数の経営コンサルティング会社A.T.カーニーは最近発表した2024年の海外直接投資信頼度指数で、中国のランキングを3位に引き上げ、新興国市場のランキングで首位にした。
中国経済は成長が比較的速く、構造が最適化へ向かい、品質と効率が向上し、第1四半期の経済は良好なスタートを切り、年間で約5%という成長目標の実現に向けて基礎を固めた。第2四半期も成長傾向を継続する見通しだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年4月18日