中国は独特な魅力と豊富な文化的蓄積により、ますます多くの外国人観光客を呼び込んでいるが、訪中外国人観光客は言葉や文化、決済習慣などの違いから、一部の決済ツールを使いこなせない状況にしばしば見舞われる。「お金はあるのに使えない」状況に直面する場合もある。
中国人民銀行(中央銀行)など4当局はこのほど、「重点文化観光スポットの決済サービスをさらに最適化し、決済の利便性を高めることに関する通知」を通達して、三つ星以上の観光ホテル、国家5A級・4A級の観光景勝地、国家級・省(区・市)級観光リゾート地、国家級観光レジャーエリアならどこでも、中国内外の銀行カードが使えるようになることを目指す。そして、重点文化観光スポットの事業者は人によるチケット販売窓口を残し、現金による支払いに対応し、消費者の決済における選択権を保証しなければならない。訪中外国人が多い文化観光スポットに外貨両替業務ネットワークスポットを設置して、外貨両替サービスの水準向上をはかることを積極的に推進する方針を明記した。
外国人観光客は通常の「最低でも現金が使える」以外にも、支付宝(アリペイ)や微信(WeChat)などの決済ツールをダウンロードして、銀行カードとひも付けすれば(対応する国際銀行カードについては実際にプラットフォームを確認する必要がある)、中国国内のユーザーと同じように、中国での食べる・飲む・遊ぶ・楽しむ・買うなどの日常的なシーンの決済ニーズに対応できるようになり、対応する業者が数千万に上る。
一部の海外電子ウォレットを中国での決済に直接使用することもでき、その場合はアプリケーションをわざわざダウンロードしなくて済む。今回の通知によれば、すでに30を超える海外電子ウォレットが中国で使えるという。
また外国人はパスポートなどの有効な身分証明書を提示して銀行の営業所で人民元・外貨建て銀行口座を開設することができ、デジタル人民元アプリ(試行版)をダウンロードし、アプリの指示に従ってデジタル人民元による決済を行うこともできる。
中国国内での環境整備が引き続き進められるだけでなく、中国の決済プラットフォームもVISAカードやマスターカードなどのカード会社、携程旅行網や飛猪(Fliggy)などの旅行プラットフォームを含むインバウンド業界エコシステムのパートナーとの協力を強化し、訪中外国人観光客がスマホ1台で中国観光ができるようになることを目指している。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年4月17日