4月17日、湖南省南県舵杆洲遺跡エリアで餌を探すコウノトリの群れ(監視カメラの映像のスクリーンショット)。
4月中旬、湖南省で初めて確認された繁殖するコウノトリ(撮影・朱晋梅)。
2羽のコウノトリが湖南省の南洞庭湖の湖畔にある舵杆洲に作った巣で4月18日、抱卵を始めた。
湖南省林業局生物多様性センターの関係責任者は取材に対して、「同省で繁殖するコウノトリが確認されるのは今回が初めて。コウノトリは世界的な絶滅危惧種であるほか、中国でも国家一級保護動物に指定されている。世界で確認されているコウノトリはわずか9000羽ほどで、中国では『鳥類の国宝』と称されている。コウノトリは優れた自然環境でしか生息できない」と説明する。
渡り鳥であるコウノトリは通常、洞庭湖で越冬し、3月末には全て中国北方エリアに北上して繁殖する。しかし、管理所のスタッフは、今年は4月に入ってからも20羽のコウノトリが舵杆洲遺跡エリアに残っていることを確認した。スタッフは、「先ごろ、コウノトリ2羽が高さ約20メートルの監視塔のてっぺんに営巣しているのを確認した。その後、その2羽をモニタリングしていたところ、今月12日に、ガチョウの卵ほどの大きさの白い卵を2個産み、17日に3個目を産んだ」とした。
モニタリングによると、産卵したコウノトリ2羽のうちの1羽が巣の中で常に抱卵し、もう1羽は採餌しに行っているという。管理所のスタッフは、「舵杆洲遺跡エリアは魚やエビがたくさん生息しており、採餌には困らないだろう」としている。
コウノトリの抱卵期間は約30日。湖南省林業局生物多様性センターの関係責任者によると、これにより「鳥類の国宝」が留鳥になる可能性が高いという。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年4月23日