四川大学の食堂は最近、「非ヨウ素添加塩窓口」を設置した。そのちょっとした配慮に、多くの学生が称賛の声を寄せている。ではこの「非ヨウ素添加塩窓口」設置の裏にはどのようなストーりーが隠されていたのだろうか。
4ヶ月前、四川大学のある女子大生は甲状腺機能亢進症と診断された。3ヶ月間にわたり薬を服用することで、病情は少しずつ回復していったが、医師からは今後も薬は服用し続ける必要があり、暮らしの中でも様々な面で注意が必要だと告げられたという。そこで、彼女は食事の面を改善したいと考えたが、寮では思うように自炊もできないため、駄目で元々と思いつつも、学校側に自分の状況と要望を伝えてみることにした。すると驚いたことに、大学の飲食サービスセンターから返信があったという。
大学によると、彼女の要望を知り、飲食サービスセンターはすぐに会議を開いて協議し、教員や他の学生の意見も聞いたうえで、その要望は理にかなっていると判断。望江東園の食堂に、甲状腺ホルモンに関係するヨウ素を添加していない塩で作った料理を提供する「非ヨウ素添加塩窓口」を設置した。
「非ヨウ素添加塩窓口」は今後も長期間にわたり設置し続ける計画だという。また飲食サービスセンターは実際の状況に基づき、今後は「非ヨウ素添加塩窓口」を他の食堂にも設置する計画だ。
実は四川大学の食堂が学生の要望に応えたのは今回が初めてのことではない。例えば、河南省のある学生は同大学に入学してから、生まれ故郷の料理への思いが募り、同大学のアプリを通じて、食堂で河南省のご当地グルメ「胡辣湯(ピリ辛スープ)」を提供してほしいという要望を寄せた。しばらくすると、食堂のメニューには「胡辣湯」が追加された。
また、学生からライトミールを提供してほしいという要望が寄せられた際にも、すぐに各食堂にライトミール窓口が開設された。
このように、同大学の食堂の「提案ノート」は今や、「願いの叶うノート」になっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年4月26日