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充実した老後生活を送る中国のシルバー族

16:36, May 07, 2024 人民網日本語版

「エクササイズを続けて8年になる。1週間に5回トレーニングしている」と話す雲南省昆明市の女性・真真さん(63)の健康的で抜群なスタイルが最近、中国のネット上で話題となっている。近年、中国の「シルバー族」は、必要な世話を受けられるようになっていることで、その暮らしに変化を求めるようになり始め、自己実現やより充実した精神的満足感を追求するようになっている。中国新聞社が報じた。

ボクシングの練習をする何菊仙さん(3月20日撮影・劉冉陽)。

ボクシングの練習をする何菊仙さん(3月20日撮影・劉冉陽)。

何菊仙さん(63)は、中国では比較的早い時期からボクシングの国際大会が開催されている雲南省で暮らしており、偶然の機会から、若いボクサーたちと知り合い、ボクシングを始めた。ここ5年、何さんは病院に行くことはほとんどなくなったといい、若いボクサーたちの「お母さん」のような存在になっている。それだけでなく、時にはツアーを組んで、ボクシングの試合を観戦するために世界各地に行くこともあるのだという。そんな何さんは今年、人生で初めてアマチュアボクシングのエキシビションゲームに出場した。「私のような農村で生まれ育った女性が、チャレンジに満ちた老後生活を送ることができるなんて思ってもみなかった」と話す。より多くの人に勇気を出して「セカンドライフ」を追求してほしいと、何さんはボクシングの練習やスパーリングをする様子を捉えた動画をショート動画プラットフォームにアップしている。

真真さんや何さんはレアなケースではなく、運動を通じて、充実した老後生活を送る高齢者が現在、ますます増えている。アウトドアでは、チームを組織して、専門的な装備を揃えた高齢者のロードバイクチームやウォーキングチームを見かけることが多くなり、トレーニングジムでは、高齢者も若者に交じって筋トレを楽しむようになっている。

雲南省のある音楽教室でドラムの練習をする高齢者たち(3月20日撮影・劉冉陽)。

雲南省のある音楽教室でドラムの練習をする高齢者たち(3月20日撮影・劉冉陽)。

趣味を通して充実した老後生活を送る「シルバー族」もいる。張佳明さん(78)は、リズムに乗って力強くドラムを演奏する白髪のドラマーだ。「十数年前に、『失独高齢者(一人っ子を亡くした老いた親)』になり、落ち込んでいた。でも2023年に、昆明の咚噠部落音学教室で、ドラムを習うようになり、感情のはけ口ができた」と張さん。

高齢者の充実したカルチャーライフを実現するため、中国の高齢者向け教育機関である「老年大学」はバラエティに富んだ教育サービスを提供している。中国老年大学協会のデータによると、2023年、中国全土には各級各種老年大学(学校)がすでに7万6000校設けられている。雲南老年大学は今年度、55学科を開設し、募集枠は前年比18.6%増の約5600人となっている。

雲南老年大学でファッションショーの練習をする高齢者(4月2日撮影・劉冉陽)。

雲南老年大学でファッションショーの練習をする高齢者(4月2日撮影・劉冉陽)。

雲南老年大学の陳亮学長によると、高齢者のニーズが時代とともに変化するにつれて、同校が開設しているスマホ写真やショート動画、画像・動画処理といった学科が「ダークホース」的存在となっている。そして、ファッションショーや雲南沙式太極拳といった特色ある学科もニーズに応えきれないほどの人気ぶりになっているという。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年5月7日