「AEO制度の強みを発揮し、インクルーシブで持続可能な世界貿易を促進」をテーマとする第6回WCO世界AEO会議が8日、広東省深セン市で開幕した。AEOの分野で最高レベルの国際会議が中国で開催されるのは今回が初となる。3日間にわたり、100余りの国や地域の政府機関、国際組織、経済界、学界の代表ら1200人余りが一堂に会する。
AEOとは、英語の認定事業者(Authorized Economic Operator)の略だ。世界税関機構(WCO)が認定するこの制度は、その信用状況、コンプライアンス水準、安全水準が高い企業に複数の特恵措置を与えるものであり、企業の貿易の発展を加速させる「通行許可証」とも呼ばれる。
WCOのイアン・サンダース事務総局長は開会式で「国際経済・貿易情勢が試練に直面している現在、『スマート税関におけるAEO制度』『AEO制度の世界的な相互認証と協調』『AEO制度の未来』などの議題について意見交換をすることは、AEO制度の強みの拡大と魅力向上、より安全で効率的かつ強靭性のある世界貿易に寄与する」と述べた。
高い信用性の代名詞であるAEOは、国際貿易における「金看板」と言える。税関の統計によると、2024年3月末時点で、中国のAEO企業5860社の累計輸出入額は3兆元(1元は約21.5円)を超えている。これは、輸出入企業全体の1.19%に当たる企業で輸出入額の40%近くを占めている計算になり、AEO企業は名実ともに貿易を安定させる「バラスト」となっている。
2024年3月末時点で、すでに中国は26のエコノミーとAEO相互認証協定を締結。対象は52ヶ国・地域に及び、これには「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国が35ヶ国含まれている。中国は相互認証協定の締結数と相互認証国(地域)数のいずれにおいても世界トップとなっている。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年5月9日