今月20日、二十四節気の8番目「小満」を迎えた。雨の日が増え、少しずつ暑さが厳しくなる頃だ。「夏入り」に伴い、万物が活気と活力にあふれる季節が到来する。
「小満」は、植物の生長の状態から名前がつけられた節気で、農家の間には「小満になると、麦の実が少しずつ大きくなる」ということわざがある。中国北方エリアの大地では、夏に収穫期を迎える作物が成長し、大きな実をつけて、弾けそうなほどに「満ちる」ようになるものの、そうなるまでにはまだもう少しかかるため、「小満」と呼ばれている。一方、中国の南方エリアでは、「小満になると、川の水位が少しずつ高まる」ということわざが今に至るまで伝わっている。
「小満」は、自然や季節の移り変わりだけでなく、昔の人々の独特な人生観も反映しており、そこには中国伝統の知恵が詰まっている。「尚書·虞書·大禹謨」に収められている、「満は損を招き、謙は益を受く、これ乃ち天の道なり」という言葉の通り、人生は、「小満」、つまりほどほどで満足するなら、引き続き前進し、最も優れた生活の状態を保つことができるものだ。
今年の「小満」の日は、「520」の中国語の発音が、「愛している」という意味の「我愛你」に似ているため、多くの若者が婚姻届を提出する日であるほか、20日と翌日21日は旧暦の4月13日と14日で、「1314」の発音は「永遠に」を意味する「一生一世」と似ており、とてもロマンチックな日となっている。そんな日に、穏やかな喜びを感じ、また次の「小満」に向かって足を踏み出してみるのはどうだろうか。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年5月20日