砂漠に関するステレオタイプのイメージを抱いて、内蒙古(内モンゴル)自治区鄂爾多斯(オルドス)市達拉特(ダラト)旗庫布其(クブチ)砂漠を訪れると、意外にも目にしたのは「グリーン変革」が行われていることだった。人民網が伝えた。
達拉特旗に設置された海の波のような太陽光パネル。(撮影・斉浩男)
整然と並んだ太陽光パネルが、砂漠の中でキラキラ輝いていた。同砂漠のなかほどにある達拉特太陽光発電応用リーディング拠点では、100万キロワット規模のプロジェクトがすべて完成し、稼働開始した。同自治区のエネルギー供給構造の改善と庫布其砂漠の砂漠化対策の推進に「ダラト発のソリューション」で寄与している。
砂漠に設置された太陽光パネルの下には植物が植えられている。(撮影・李睿)
鄂爾多斯市達拉特旗エネルギー局の鍾宇展副局長は故郷に起こった大きな変化を振り返り、「数十年に及ぶ比類無き困難に満ちた自然との闘いを経て、『砂漠化が進めば人間がいなくなる』から『緑化が進めば砂漠化が止まる』への転換、さらには現在の『グリーンと豊かさの両立』への転換が実現した」と胸を張った。
数万枚の太陽光パネルが描き出した美しい絵。(撮影・斉浩男)
太陽光発電拠点からそう遠くない場所に、現地の大手乳製品メーカーの乳牛牧場があり、牛はほぼ太陽光パネルの下に植えられたアルファルファを食べている。同局の関係責任者は砂漠の太陽光パネルの下の「小さなエコシステム」について、「牧場で出た牛の糞は処理された後、太陽光パネルの下の牧草地の灌漑に直接利用される。環境に優しいと同時に、砂漠の土壌を改良し、牧草の質も向上させる」と説明した。
航空撮影された「太陽光パネルの長城」。(撮影・張力洋)
この革新的な砂漠化対策モデルは、砂漠のエコ環境を効果的に改善しただけでなく、現地の人々により多くの雇用機会と収入源をもたらした。太陽光産業の発展は関連産業チェーンの整備にもつながり、現地経済の持続可能な発展をさらに推進している。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年7月11日