「一帯一路」ニュースネットワーク

「一帯一路」ニュースネットワーク>>ニュースルーム

ブランドを立ち上げて鄂温克族伝統のレザークラフトを伝承する女性

16:59, July 11, 2024 人民網日本語版

内蒙古(内モンゴル)自治区呼倫貝爾(フルンボイル)市鄂温克(エヴェンキ)族自治旗民族文化産業起業パーク内で、自治区級無形文化遺産である鄂温克族伝統のレザークラフト「太陽花」の代表性伝承人の烏仁さんは、「全く同じ『太陽花』は2つと無いというのが、民族伝統手工芸の魅力」と語った。人民網が報じた。

「太陽花」を紹介する烏仁さん(撮影・劉芸琳)。

「太陽花」を紹介する烏仁さん(撮影・劉芸琳)。

鄂温克民族の文化において、牛や羊の革を使って作った「太陽花」は、どの家庭にも1つはある装飾品。革で作ったまるい中心部は太陽を、周りの毛は、太陽の光を表し、ぬくもりや吉兆の象徴となっている。

自治区級無形文化遺産に指定されている「太陽花」(撮影・劉芸琳)。

自治区級無形文化遺産に指定されている「太陽花」(撮影・劉芸琳)。

牧畜民である烏仁さんは、ブランド「太陽姑娘」の創始者でもある。彼女は2010年、60万元(1元は約22.2円)の資金を調達してアトリエを立ち上げた。そして吉兆の象徴である「太陽花」や民間に伝わる物語に登場する「太陽姑娘」にスポットを当てて、2015年には、「鄂温克旗太陽姑娘文化発展有限公司」を設立。「太陽姑娘」は、現地で文化クリエイティブグッズのヒット商品になった。

そんな幸運に満ちた「太陽花」は鄂温克族自治旗において、人気を集める文化観光商品となっている。烏仁さんは、自分の暮らしを豊かにしただけでなく、民族伝統手工芸作品を制作する人々の生活も共に豊かにするよう支援してきた。

「太陽花」をテーマに開発した商品(撮影・劉芸琳)。

「太陽花」をテーマに開発した商品(撮影・劉芸琳)。

烏仁さんの娘・艾吉瑪さんは、伝統の民族手工芸品が大好きな90後(1990年代生まれ)で、大学卒業後、生まれ故郷に戻って、烏仁さんから「太陽花」の作り方を学ぶほか、アトリエの経営を手伝うようになった。また、艾吉瑪さんは、「太陽花」と、マグネットやスマホスタンド、マウスパッド、各種髪飾りなどを組み合わせたグッズの開発にチャレンジ。さらに、それをインターネットで販売し始めると、売上がどんどん伸びて、「太陽花」と「太陽姑娘」が全国的な人気商品となり、ビジネスはますます勢いを増している。

無形文化遺産「太陽花」(撮影・苗陽)。

無形文化遺産「太陽花」(撮影・苗陽)。

鄂温克族自治旗民族文化産業起業パークには、「太陽姑娘」のアトリエのような企業や無形文化遺産の工房、起業者の店が合わせて121軒あるほか、無形文化遺産の伝承人34人も集まり、38種類の無形文化遺産をカバーしている。

同パークに進出する企業は3年間の賃貸料が免除されるほか、インターネットも無料で使用することができる。また、起業関連のトレーニングや指導も無料で受講でき、起業者向けの融資も利用することができる。2016年から運営が始まった同パークではこれまでに漢族や鄂温克族、蒙古(モンゴル)族、達斡爾(ダフール)族、鄂倫春(オロチョン)族、俄羅斯族、満族の人たちが起業してきた。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年7月10日