「一帯一路」ニュースネットワーク

「一帯一路」ニュースネットワーク>>ニュースルーム

アフリカ経済一体化に弾みをつける中国の協力

16:40, August 02, 2024 人民網日本語版

近年、アフリカの経済一体化プロセスは着実に進展している。今年2月の第37回アフリカ連合(AU)首脳会議において、AUは「アジェンダ2063」の第2次10カ年実施計画の始動を宣言した。AU議長を務めるモーリタニアのガズワニ大統領は、AUがアフリカ大陸の潜在力を引き出し、経済一体化を強化し、インフラの相互接続を促進し、農業生産能力を向上させることに尽力し、第2次10ヵ年計画の順調な実施を推進することを表明した。人民日報が伝えた。

アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)は2019年7月に正式に成立し、2021年1月に運用を開始した。AfCFTAは関税を引き下げ、貿易障壁を撤廃し、域内貿易・投資の発展を促進し、アフリカ大陸内の商品、サービス、資金の自由な移動を実現し、13億人をカバーする2兆3000億ドル(1ドルは約149.4円)規模の大市場を形成することを目的としている。

国連貿易開発会議(UNCTAD)が昨年発表した「アフリカ経済発展報告書2023」はAfCFTAについて、地域市場へのアクセスを緩和し、アフリカ大陸全体の生産チェーンを強化することで優位性をもたらし、アフリカ諸国の工業セクターがグローバル競争に参加するためのさらなる準備を整える一助となると指摘した。

中国企業が建設を請け負ったナイジェリアのラゴス-イバダン鉄道は、人々の移動の利便性を高め、ナイジェリアの工業と経済活動の質的向上と高度化を加速させている。写真は同鉄道のモボラジ・ジョンソン駅に停車中の列車。(撮影・蘭元洪)

中国企業が建設を請け負ったナイジェリアのラゴス-イバダン鉄道は、人々の移動の利便性を高め、ナイジェリアの工業と経済活動の質的向上と高度化を加速させている。写真は同鉄道のモボラジ・ジョンソン駅に停車中の列車。(撮影・蘭元洪)

アフリカにとって最大の貿易相手国である中国は、アフリカの経済一体化プロセスとAfCFTAの構築を積極的に支持している。近年、中国・アフリカ間の貿易規模は絶えず拡大し、その質も向上し続けている。2023年に初めて発表された「中国・アフリカ貿易指数」によると、中国の対アフリカ輸出入額は2000年の1000億元(1元は約20.6円)足らずから2022年には1兆8800億元に達し、累計で20倍以上増加した。2023年の中国・アフリカ貿易額は過去最高の2821億ドルに達し、前年比で1.5%増加した。このうち、アフリカ産ナッツ、野菜、花卉、果物の対中輸出はそれぞれ前年比で130%、32%、14%、7%増加した。中国製新エネルギー車、リチウム電池、太陽光パネルの対アフリカ輸出はそれぞれ同291%、109%、57%増加し、アフリカのグリーン・トランスフォーメーション(GX)を力強く支えた。

中国はAfCFTA事務局と経済協力専門家チームを立ち上げ、中国・アフリカ間の貿易及び投資の円滑化に関する政策交流と経験共有を深めている。中国・アフリカ双方はインフラ整備、貿易金融、産業投資、人材育成、能力構築などの分野で協力を絶えず深め、アフリカ経済一体化に活力を吹き込んでいる。

過去10年間、中国はアフリカの発展を可能な限り支援し、6000キロ以上の鉄道、6000キロ以上の道路、80以上の大型電力施設プロジェクトの建設に参加した。このうち、中国移動国際有限公司(CMI)が投資・建設に参加している「2Africa」海底ケーブルプロジェクトは、アフリカ大陸を取り囲む総延長4.5万キロを超えるもので、完成すれば世界最長の海底ケーブルとなる。この海底ケーブルプロジェクトは、アフリカ大陸のインターネットに対する高容量と信頼性などのニーズをより良く満たし、医療・教育・金融分野のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を効果的に推進し、アフリカ経済一体化をデジタル面から支えることになる。

中国企業が建設を請け負ったコートジボワールのアビジャン港拡張プロジェクトは、中国とコートジボワールの「一帯一路」(the Belt and Road)の質の高い共同建設及び中国とアフリカの実務協力の重要な成果の一つだ。2022年の運用開始以来、アビジャン港の貨物取扱量は大幅に増加し、現地の経済・社会発展を力強く促進してきた。現在、アビジャン港は西アフリカ地域の重要なハブ港となっている。写真はアビジャン港の航空写真。(撮影・揣智超)

中国企業が建設を請け負ったコートジボワールのアビジャン港拡張プロジェクトは、中国とコートジボワールの「一帯一路」(the Belt and Road)の質の高い共同建設及び中国とアフリカの実務協力の重要な成果の一つだ。2022年の運用開始以来、アビジャン港の貨物取扱量は大幅に増加し、現地の経済・社会発展を力強く促進してきた。現在、アビジャン港は西アフリカ地域の重要なハブ港となっている。写真はアビジャン港の航空写真。(撮影・揣智超)

2023年8月の中国・アフリカ首脳対話で、中国はアフリカ一体化及び現代化の加速に弾みをつける「アフリカ工業化支援イニシアティブ」「中国によるアフリカ農業現代化支援計画」「中国・アフリカ人材育成協力計画」を発表した。

英国の「アフリカン・リーダーシップ・マガジン」は、中国の対アフリカ投資プロジェクトについて、道路、港湾、発電所など大型インフラを含んでおり、インフラ問題を解決することでアフリカの経済成長と地域の一体化発展を支援するものだとの認識を示した。

ケニアのエクイティ・グループ・ホールディングスのジェームズ・ムワンギCEO(最高経営責任者)は取材に対し、「中国はアフリカにとって重要な投資元国、最大の輸出相手国であり、アフリカ諸国の世界貿易への参加を力強く支援している。アフリカは中国の先進的で成熟した金融決済ツールのアフリカ市場進出を歓迎する。これはアフリカ大陸の金融統合実現に寄与するだけでなく、世界の金融インフラ・コネクティビティにとっても新たな原動力となる」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年8月2日