夏になると、果物店には見た目も美味しそうなモモが並ぶようになり、モモとウーロン茶の組み合わせ、モモとかき氷の組み合わせなどが登場する。もともと「天下第一の果物」と呼ばれてきたモモだが、今でも最も人気のある果物の1つだ。
1000近い品種があるモモの中でも、大きくて甘く、ジューシーな水蜜桃が最も人気があることは間違いないだろう。浙江省奉化市は水蜜桃の大規模栽培で800年を超える歴史があり、1996年には国務院発展研究センターなどの当局から共同で「中国水蜜桃の里」の称号を贈られた。現在、同市で栽培されている水蜜桃の品種は30種類以上あり、栽培面積は計2333ヘクタールを超え、生産量は約6万トンに達し、産業チェーン全体で10億元(1元は約20.3円)超の経済効果を生んでいる。
皮がセミの羽のように薄くてすぐにむくことができ、果肉はきめ細かく柔らか、ジューシーで甘く、良い香りを漂わせ、口に入れた瞬間にやさしい味わいが広がり、そのおいしさに夢中になる……。奉化産モモの数え切れないほどたくさんある長所は、山を背にし、海に面しており、温暖で湿潤な気候によるところが大きい。自然環境と長い歴史に支えられて、ここのモモはすべての細胞に太陽の光と活力がみなぎり、魅力的なスッキリした甘さを漂わせている。こうして奉化市は中国の水蜜桃生産の重点エリアになった。
ここ数年、奉化産水蜜桃は中国国内はもとより世界でも販売されるようになり、海外販売網はシンガポールやオランダなど複数の国に広がった。そしてこのほど、600ケースが飛行機でアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに届けられた。1ケース4個入りで、価格は79.9UAEディルハム(1ディルハムは約39.3円、約3188円)。1個あたりの価格は約800円になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年8月28日