アフリカでは今なお化石燃料が主な発電源だが、近年にわたり、アフリカ諸国は国際協力を強化するなどの方法により、エネルギーランスフォーメーション(EX)の推進に取り組んできた。新華社が伝えた。
専門家によると、中国はアフリカのEXで重要な役割を果たしており、長年にわたり、技術移転、プロジェクト協力、金融支援を通じて、アフリカ諸国が再生可能エネルギーを発展させ、電力インフラを改善するのをサポートしてきた。中国・アフリカのエネルギー協力は徐々に深まり、アフリカのEXを強力に支援している。
2024年4月21日、エジプト南部のアスワン県にあるベンバン・ソーラーパークで、ソーラーパネルの点検を行う作業員。
現在、アフリカ諸国の電力インフラの発展レベルにはばらつきがあり、地域間の発展格差が大きい。国際エネルギー機関(IEA)が発表した報告書「2022年アフリカのエネルギー見通し」によれば、2021年末現在、アフリカでは電気を利用できない人が6億人おり、これは人口の43%を電力網がカバーしていないということで、そのうち5億9000万人はサハラ以南のアフリカに住んでいる。
再生可能エネルギーへの世界的な流れと化石エネルギーの使用がアフリカの環境に与える影響を考慮し、アフリカ連合とアフリカの40ヶ国以上がEXの目標を設定した。しかしアフリカの電力生産のトランスフォーメーションはなお大きな挑戦に直面しており、それには電力インフラへの投資不足や技術者不足などが含まれる。
専門家は、「アフリカのEXが挑戦に直面する背景の中、中国とアフリカは再生可能エネルギー分野での協力を引き続き深化させることができる。特に太陽エネルギーと風力エネルギーの分野での協力だ」との見方を示した。
2019年12月13日に撮影された、中国企業が建設を請け負った東アフリカ最大の太陽光発電所であるケニア・ガリッサにある50メガワット級太陽光発電所のソーラーパネル。(撮影・謝晗)
同報告は、「アフリカの太陽光発電設備容量は2030年までに著しい成長を遂げる見込みだ。中国企業は互恵協力を通じて、アフリカ諸国がこの成長を実現するようサポートしている。ケニアでは、中国企業が建設を請け負った東アフリカ最大の太陽光発電所のガリッサ太陽光発電所の年平均発電量が7600万キロワット時を超え、毎年、二酸化炭素(CO2)の排出量を約6万4000トン削減している。南アフリカでは、中国企業が建設を請け負ったデアール風力発電プロジェクトが系統接続して発電を開始しており、総発電設備容量は24万4500キロワットに上る」とした。
中国国際関係学院外語学院フランス語学部の准教授でアフリカ研究所の責任者である劉天南氏は、「アフリカの再生可能エネルギーの発展のポテンシャルは極めて大きい。今後、中国はグリーン・低炭素産業技術の面で対アフリカ協力をさらに拡大し、より多くのアフリカ諸国にクリーンエネルギー市場に参入する機会を提供するだろう。これはアフリカの急増するエネルギーニーズに応えるだけでなく、化石燃料への依存を引き下げ、エネルギー供給の安定性を高めることにもなる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年9月4日