遼寧省盤錦市林業・湿地保護サービスセンターツル目繁殖保護ステーションによると、今年、同市では過去最多となるタンチョウ86羽の人工繁殖に成功した。新華網が報じた。
同保護ステーションの責任者・于長斌氏によると、人工繁殖や野生復帰を目標とした訓練により、今年、タンチョウ30ペアが合わせて145個の卵を産み、86羽が孵化して育っている。これは盤錦市がタンチョウの人工繁殖に取り組むようになって以来、最も多い記録となった。2016年から2023年にかけて、同ステーションでは、タンチョウ計356羽の人工繁殖に成功してきた。それに今年の86羽を合わせると、442羽となる。
タンチョウにエサをあげる遼河口国家級自然保護区ツル目繁殖保護ステーションの職員(撮影・楊青)。
中国において、タンチョウは国家一級保護動物に指定されている。タンチョウの西部個体群が南北を移動する際の主な中継地で、最北の越冬地となっている盤錦市は、1990年からタンチョウの人工繁殖の取り組みを始めた。そして、2012年に遼寧省タンチョウ種源繁殖基地を設置し、人工授精と人工繁殖、自然交配と人工繁殖を組み合わせた方法などを採用して、実験と模索、研究を展開し、タンチョウの人工繁殖と生存率を徐々に高めて来た。その他、タンチョウの野外個体群を拡大すべく、盤錦市は近年、タンチョウの野生復帰にも取り組んでおり、川・遼河の河口にタンチョウ野生復帰基地を設置した。そして、2021年から、人工繁殖したタンチョウ140羽を、11回に分けて放鳥してきた。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年9月10日