ショート動画コンテスト「万人説新疆(Millions of people show Xinjiang)」では、他地域の人から見た新疆維吾爾(ウイグル)自治区の様子が世界に発信されているが、同自治区の地元の人々が語る言葉にも耳を傾けてみよう。農村の暮らしをショート動画で記録している吐魯番(トルファン)市出身の女性の祖麗胡瑪爾・艾尼瓦爾さんにとって、新疆は故郷であると同時に、どんな場所なのだろうか?人民網が報じた。
祖麗胡瑪爾さんは、「古麗仙」というハンドルネームで人気を集めるショート動画プラットフォームのブロガーで、「吐魯番というと、お馴染みの葡萄溝や火焔山、坎児井などを連想する人が多いものの、実際には、素敵なものがもっとたくさんある。例えば、1千年の歴史を誇る維吾爾族が住む古村『麻扎村』。そこには、昔と変わらない維吾爾族のライフスタイルがそのまま残っている。特に伝統的な住居がたくさんあり、『民俗の生きた化石』と呼ばれている。一人でも多くの人に是非行ってもらいたいおすすめの場所」と語る。
グルメ関連の動画をよく投稿している祖麗胡瑪爾さんは、「新疆のグルメはバラエティに富んでいる。羊肉料理だけでも地域によって作り方が異なり、それぞれの特色がある。吐魯番の羊肉料理には独特な風味がある。香料をたっぷりと使う喀什(カシュガル)地区などの作り方とは異なり、調味料はできるだけ使わずに、羊肉本来の旨味をできる限り残している」と説明。そして、「伊寧(グルジャ)市に行ったなら、朝には是非、包爾薩克を食べてほしい。それは哈薩克(カザフ)族の定番の軽食で、無形文化遺産でもある。そして、夜には麺料理・碎肉拌麺を是非食べてほしい。せっかくなので食べないともったいない」と、熱心に紹介してくれた。
霍爾果斯(コルガス)現代農業テクノロジー産業パークを見学する祖麗胡瑪爾さん(写真左)、祖麗胡瑪爾さんのアカウントにアップされているショート動画のキャプチャ画面(写真右)。
新疆は広大で、地元の人でも、行きたくてもまだ行ったことのない場所がたくさんあるという。祖麗胡瑪爾さんは、「今回、ショート動画コンテスト・万人説新疆(Millions of people show Xinjiang)の『優秀作者IN新疆』で訪問した克拉瑪依(カラマイ)や霍爾果斯なども、これまでに行ったことがなかった場所」と話し、百里油田で、ずらりと並ぶ数千台の採油ポンプが整然と作業を進める圧巻の風景や、近代的な農業技術を駆使して栽培されている霍爾果斯の柿などを見て、「自分が見たことがない新疆の景色だった」と目を丸くした。
祖麗胡瑪爾さんにとって、新疆は故郷であるだけでなく、夢を叶える場所でもあり、「以前、新疆の若者は夢を実現する場所として、北京や上海、広州などを第一の選択肢としていた。私も北京に3年上京していた。でも今は異なり、新疆のインターネットや物流といったインフラが整備され、地元でも成功できる無限の可能性がある」と語る。動画を通して、新疆を紹介する新しい世代の新疆出身者である彼女の作品の内容はバラエティに富んでおり、新疆のグルメや風景、無形文化遺産などをカバーしている。そんな彼女は、「もっと新疆の色々な場所に行って色々なものを見て、色々なもの、特に無形文化遺産を撮影したい。そして、新疆の素晴らしいものを一人でも多くの人に見てもらいたい。また、色々な方法を通して、農業をサポートし、実家の家族や親せき、同郷の人々が豊かな暮らしができるようサポートしたい」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年10月15日