中国パンプトラックリーグの決勝が先ごろ、遼寧省瀋陽国際パンプトラックパークで開催された。人民網が報じた。
優勝した孫暁暁さん。撮影・邱宇哲
午後2時、スタート地点には、スタートの合図を待つ孫暁暁さん(8)の姿があった。暁暁さんは頭を上げてしっかりと前を見つめ、合図を待っていた。その下あごにかさぶたができていた。
暁暁さんは1ヶ月前の練習で怪我をして、病院で手当てを受けた。毎日、傷の手当をする際、暁暁さんは傷口を見ながら早く治ってほしいと思っていたが、暁暁さんの母親のほうは傷跡が残らないようにと祈っていたという。
練習で怪我し、まだあごにかさぶたが残っている孫暁暁さん。撮影・邱宇哲
暁暁さんの母親である邢伝玲さんは、さまざまな大きさの優勝カップやメダルが数十個並ぶ自宅の棚を指さしながら、「優勝カップがどれもこれくらいの大きさなら、まだあと何個かは並べられる」と話していた。そこに並ぶ優勝カップは、暁暁さんのここ1年の努力の結晶だ。
暁暁さんがパンプトラックに出会ったのは、今から1年3ヶ月前のことだ。暁暁さんのコーチである楊俊偉さんは、「初めは普通のコースを一周するのに50秒ほどかかっていたが、練習を積んで、今では35秒で1周できるようになっている」と話す。
練習する孫暁暁さん。撮影・邱宇哲
この35秒は暁暁さんにとって楽しい時間で、「自転車に乗っている時の風を切る感じが大好き」と話す。ここ1年の練習を経て、暁暁さんのタイムはどんどん速くなり、瀋陽のチームの中でも模範生となっている。そして、奮闘して優勝カップを手にする暁暁さんの姿を見て、最年少で4歳、最年長で13歳の子供たちが続々とパンプトラックを習うようになっている。
孫暁暁さん。撮影・邱宇哲
コーチの楊さんは、「うちのチームの中で、暁暁さんは身体能力がとても高く、最初から最後までスパート時にフォームをキープできる。また、中国の同じ年齢の子供の中でも、後ろのタイヤのコントロール力や基本テクニックがトップレベル」と、暁暁さんを手放しで褒めていた。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年11月12日