中国各地で氷雪観光関連の商品が続々とリリースされ、各地からやって来た旅客を乗せたハイクオリティの観光列車が広大な白銀の世界を駆け抜けている。
伊春号
観光列車「伊春号」は、来年2月7日から黒竜江省哈爾浜(ハルビン)市で開催される第9回アジア冬季競技大会に合わせて打ち出された6大プロジェクトの一つだ。
列車の外観はレトロな雰囲気を漂わせたデザインで、先頭車両やその他の車両のボディの色はディープオーシャンブルーとゴールド。屋根は白で、アジア冬季競技大会の「アイス・スノー」というテーマを際立たせている。
12両編成で、うち5両はレジャー・観光・娯楽車両。五大陸の文化の特色、建築スタイルをカバーしている。パノラマ式多機能観光車や最後尾の写真撮影用の車両で、旅客は車窓から美しい山や川の景色を眺め、多様な文化や異国情緒を楽しむことができる。
「伊春号」は現在、試験運行の段階で、今年12月20日から正式な運行が始まり、東ルートと北ルートの2ルートが打ち出される計画となっている。東ルートは主にアジア冬季競技大会にサービスを提供し、哈爾浜から出発して、長汀鎮(雪郷)、牡丹江、亜布力(ヤブリ)を通過し、哈爾浜へ戻って来るルートとなっており、6本の運行が予定されている。北ルートは主に黒竜江省伊春市の冬季観光にサービスを提供し、哈爾浜から出発して、鉄力、伊春、湯旺河、金山屯を通過して、哈爾浜に戻って来るルートとなっており、3本の運行が予定されている。
林都号
観光列車「林都号」は、9日間かけて、哈爾浜、伊春、漠河、満州里などを巡る。走行距離は5900キロに達する。
15両編成で、うち8両が寝台車両となっている。その他、音楽・バー、中国料理・西洋料理レストラン、茶室、子供用娯楽室、図書室といった機能を備えた車両がある。
車内ではバンドによる生演奏や健康相談といったサービスが提供され、旅客に、観光や娯楽、宿泊、飲食、ウェルネスといった機能が一体となった全く新しい観光体験を提供する。
天然木材を活用した内装は落ち着きがあり、レトロな雰囲気を醸し出している。また、通路も高級感ある内装となっており、旅客は、アットホームで、快適な環境を存分に楽しむことができる。
車窓からは、詩趣に富み、絵に描いたような伊春の手つかずのベニマツの森林、「中国の北極」と呼ばれる漠河、満州里のロシアとの国境にある大きなゲート「国門」といった、ファンタジックな北国の景色を存分に楽しむことができる。また、下車すると、小興安嶺山脈の森林で、心安らぐ、静かなスローライフを体験することができる。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年12月3日