世界最大の人工知能(AI)モデルAPI集約プラットフォームである「OpenRouter」の最新データによると、3月16日から3月22日までの期間、世界の大規模AIモデルの総呼び出し量は前週比20.7%増の20兆4000億トークンに達した。科技日報が伝えた。
注目したのは、トップ10にランクインしたAIモデルのうち、中国のAIモデルの週間呼び出し量が同56.9%増の7兆3590億トークンだったことだ。一方、米国のAIモデルの週間呼び出し量は同7.35%増の3兆5360億トークンだった。中国のAIモデルの週間呼び出し量が米国を上回るのは、これで3週連続となる。
なぜ中国の呼び出し量はこれほど多いのか?
OpenRouterのデータによると、先週の世界呼び出し量トップ4はいずれも中国のAIモデルであり、これには小米(シャオミ)の「MiMo V2 Pro」、階躍星辰(StepFun)の「Step 3.5 Flash (free)」、MiniMaxの「M2.5」、DeepSeekの「V3.2」が含まれている。
深セン理工大学コンピューティングマイクロエレクトロニクス学院の馬智恒助教は、「価格面において、DeepSeekやMiniMax M2.5に代表される国産モデルはAPIの使用コストを大幅に引き下げ、開発者や企業の呼び出し需要を喚起した。中国の企業はオープンソースモデルの分野で主導的な地位を占めており、世界のトップクラスのクローズドソースモデルとの技術的な格差は約3ヶ月まで短縮されている。その上で価格は後者よりもはるかに低く、これが広く利用される重要な魅力となっている」と分析している。
粤港湾控股有限公司の執行役員兼取締役会会長である羅介平氏は、「中国の開発者は膨大なトークン消費に貢献しており、WeChat(微信)、DingTalk(釘釘)、Feishu(飛書)などのアプリケーションは10億人規模のユーザーにリーチできる。これらのユーザーがワンタップでAI機能を呼び出せる環境が、間違いなく膨大なモデル呼び出し需要を生み出している。AIアプリケーションを構築する際、大部分の企業はコストに非常に敏感だ。国産モデルは低い学習コストによってAIを生活必需品に変え、価格優位性を通じて世界の開発者から支持を集めている」とした。
深セン計算科学研究院崖山LABの責任者・欧偉傑氏は、「国内の大規模言語モデルが推論コスト、応答速度、APIコストなどの面で継続的に最適化されるにつれ、大量の中小企業や開発者はAIを業務プロセスに導入し始め、呼び出し量のロングテール効果を引き起こしている」との見方を示した。
このデータが意味するものは?
馬氏によると、トークンの呼び出し量はAIが実際に社会実装され、どの程度の規模で使用されているかを測る「体温計」だとしている。中国の呼び出し量がリードし続けていることは、AI発展の重心が「モデルの発表」から「大規模な応用」へと移り、産業化のプロセスが加速段階に入ったことを示している。
羅氏は、「この記録的なデータは、中国のAI産業が『技術の進化-コストの低下-応用の爆発的拡大』という正の循環に入り、『追従』から『リード』へと転換していることを意味する。オープンソースモデルと豊富な応用シナリオを通じて、中国は国外のクローズドソースモデルとは異なる道を歩み、クラスター型の台頭という優位性を形成している」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年3月26日