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日本の専門家「中国による小康社会の全面的完成はグローバル・ガバナンスに新たな経験」

日本の専門家「中国による小康社会の全面的完成はグローバル・ガバナンスに新たな経験」

感染症の影響で延期されていた2020年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)が開幕した。今年は中国にとって小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成し、貧困脱却の難関攻略に最終勝利を収める年であり、第13次五か年計画の最終年でもある。特殊な時期に開催される全国両会は期待される盛大な会議であり、李克強総理の行った政府活動報告に日本の専門家や学者は幅広く注目した。

人民網は日本の著名な政治・経済学者で、元参議院議員、米ジョージワシントン大学政治学博士、清華大学国家戦略研究院客員研究員の浜田和幸氏に単独インタビューした。浜田氏は今後5年間の中国の発展戦略計画に注目し、ターゲットを絞った中国の貧困者支援が人々に新たな生活を切り開いたことに感慨し、中国が国際社会の中で中心的役割を果たしてウイルス研究を進めることに期待した。

■中国の今後5年間の発展戦略計画に注目

浜田氏は、中国の今年の経済成長及び今後5年間の発展戦略の内容に非常に注目している。「中国はとうに世界経済の中に融合し、多角的貿易体制の積極的な参加者、揺るぎない擁護者、重要な貢献者となっている。従って、日本、アジア、さらには世界全体にとって、中国の発展と安定は不可欠だ。中国の将来の青写真は今後の国際関係と貿易モデルを大きく変えるものであり、世界の視線を一層引き付ける」。

■ターゲットを絞った中国の貧困者支援は人々に新たな生活を切り開いた

小康社会の全面的な完成と貧困脱却の難関攻略における勝利などの面での中国の努力と成果について語る際、浜田氏は自らの子供時代の生活を想起した。50年前、子供時代の浜田氏は生活が非常に貧しかった。家は家禽を飼育して生計を維持しており、大学まで一度もレストランに行ったことがなく、苦しかった情景がありありと思い出される。苦しかったが家族間には最大の信頼があったからこそ、互いに助け合い、貧困に打ち勝つことができた。

「小康社会の実現と貧困脱却は人類共通の課題だ。信頼し合い、助け合うことは貧困脱却の過程において重要であり、中国と日本に共通する価値観のはずだ。中国は小康社会の全面的完成の過程において厳しい環境を克服し、社会と経済の良好な循環の確保を前提に、ターゲットを絞った現地に適した貧困者支援を行い、人々の生活水準を高め続け、優れた成果を上げてきた。小康社会の全面的完成という中国の模索と道筋は、グローバル・ガバナンスに新たな経験をもたらす」。

■ウイルス研究で中国が国際社会で中心的役割を果たすことに期待

新型コロナウイルス感染症の発生以来、世界各地は防疫のために多くの努力を重ねてきた。浜田氏は「感染症の拡大は、世界の感染症予防対策の不備を明らかにした。国際社会は感染症の早期警戒システムの確立を目標に、ウイルスの研究と治療方法を共同で推進するべきだ」と指摘。

「李克強総理は報告で、世界を席巻した新型コロナウイルスの脅威と世界経済及び中国経済への負の影響を冷静に分析した。日本を含む各国も自らの努力と国際協調という二つの条件を基礎に感染症に積極的に対処するべきだ。中国は感染拡大の初期において最も全面的で厳格かつ徹底的な感染防止・抑制措置を講じ、常に人類運命共同体の理念を堅持したうえ、少しも惜しむことなく世界保健機関(WHO)や国際社会と感染防止・抑制、治療経験を分かち合った。新型コロナウイルスの感染防止・抑制が常態化する中、国際社会は結束して困難を迎え撃つ必要がある。中国は関係分野の研究において世界の先頭にある。今後病原菌の研究と予防の面で中国が中心的役割を果たすことを期待する」と述べた。

■「一帯一路」建設は各国の相互交流・ウィンウィンに資する

浜田氏は「政府活動報告は『一帯一路』建設を地域の開発・開放と結び付け、新ユーラシアランドブリッジ、陸海通関地拠点の建設を強化することを打ち出した」と指摘。

「アジアの新たな共存・共栄・発展モデルである『一帯一路』計画によって、中国は世界各国の企業に中国での発展のより良い条件を創造し、ビジネス環境を優れたものに変え、各国の共同発展につなげ、協力・ウィンウィンを実現した。アジア各国はこれを機会に各自の特色ある物、人、情報、及び資金の流通ルートを整備し、全く新たなビジネス協力プラットフォームを共に創造するべきだ」と指摘した。

また「私は中国の両会期間に新しい時代に適した落ち着いた健全な社会の位置づけ、人類運命共同体を実現する新たな方向を議論することを期待している。日本も世界各国もその発展の方向に非常に注目しているはずだ」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年5月25日