中国の国産新型リージョナルジェット機「ARJ21(COMAC ARJ21)」がこのほど、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の庫車(クチャ)亀茲空港から飛び立った後、烏魯木斉(ウルムチ)窩堡国際空港に到着し、最後の航空路のデモンストレーション飛行を完了させた。これにより、約1ヶ月にわたって同自治区内の空港25ヶ所において行われてきた国産民間輸送機のデモンストレーション飛行が全て無事完了した。同期間中、中国商飛公司(Comac)はARJ21を1機、ナローボディ中短距離旅客機「C919」を2機投入し、拠点ごとに、段階的に、デモンストレーション飛行を展開し、国産民間輸送機が、地形が複雑で気候が多様、天候が変わりやすく、空港が広い範囲に分散しているといった新疆の特徴に対応できることが十分に検証され、今後の同地域における国産民間輸送機の運航の基礎を築いた。
新疆に集結した中国商飛製の飛行機9機(撮影・王脊梁)。
8月24日から、ARJ21は、伊寧(イーニン)空港と庫車空港を拠点とし、新疆維吾爾自治区内の「旋回」や南部と北部の「縦断飛行」を実施。自治区内で最も長い東西線「哈密(クムル)-喀什(カシュガル)」、最も長い南北線「于田(ケリヤ)-喀納斯(カナス)」、最短の「伊寧-昭蘇(モンゴルキュレ)」線などを含む航空路184本のフライトを行った。1日当たりのフライト時間は平均9.2時間で、最長は13.5時間、合わせて276時間となった。
新疆でデモンストレーション飛行を展開するC919(撮影・徐英睿)。
9月11日から、C919は、烏魯木斉を拠点として、庫車や克拉瑪依(カラマイ)、阿勒泰(アルタイ)、喀什、伊寧など9空港に着陸した。航空路41本のフライトを行い、フライト時間は累計で64時間56分となった。これにより、新疆の航路や空港の運営環境への適応性が全面的に検証され、良好な安全性、適用性、フル稼働能力を発揮した。
新疆は、中国において陸地面積が最大の省級行政区で、広大かつ、地形が複雑で、観光資源が豊富といった特徴がある。そのため、飛行機での移動が最も便利な移動手段となる。また、新疆は、中国において空港の数が最も多い省級行政区でもあり、「1中枢+2幹線+22支線」という空港ネットワークが形成されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年9月27日