年末から年初にかけて、吉林省琿春市は多くのロシア人観光客で賑わっている。2023年12月31日夜、同市の各ホテルで、ロシア人約2600人が中国の文化を体験したり、中国のグルメを味わったりしながら、共に新年を迎えた。中国新聞網が報じた。
吉林省延辺朝鮮族自治州北東部に位置する琿春市は、同省で唯一の対ロシア通関地がある都市だ。普段から多くのロシア人が同市を訪問して、休暇やショッピングを楽しむほか、歯医者や中国式入浴施設なども利用している。
中国伝統の切り絵を体験するロシア人観光客(撮影・張瑶)。
琿春市内のあるホテルでは、ロシア人観光客が中国の書道や切り絵体験などに興味津々となっていた。中国人講師の指導の下、ロシア人観光客はなかなかの出来栄えの作品を仕上げていた。歌やダンスが得意なロシア人は、中国伝統の獅子舞いが始まると、思わず立ち上がって体を動かしていた。
獅子舞の獅子と記念写真を撮影するロシア人観光客(撮影・張瑶)。
ウラジオストクで旅行社を経営しているロシア人のユリアさんは同日、自身の息子と娘を含む観光客160人と共に琿春市を訪問した。ユリアさんは、「今年は中国で新年を迎えるツアーが大人気となった。以前はここに来て新年を迎える人は、距離が比較的近いロシア極東エリアの人々が多かった。でも、今はロシアの他の地域から来る人も増えた。ここの知名度はどんどん高まっている」と話していた。
ホテルで開催された年越しパーティーでは、中国の無形文化遺産の楽器の演奏や、ロシアの情熱的なダンス、中国の朝鮮族の民謡、ロシアのフォークソングなどが次々と披露され、言葉こそ通じないものの、中国人もロシア人も一緒に音楽のリズムに合わせて踊っていた。
キムチ作りを体験するロシア人観光客(撮影・張瑶)。
多くのロシア人観光客が取材に対して、「祝祭日のとても賑やかな雰囲気に魅了され、とても楽しい」と話していた。延辺遠東国際旅游有限公司琿春支社入境部の張彦博副総経理は、「ロシア人は今、中国の祝祭日の文化を少しずつ受け入れるようになり、ロシア人の新年の祝い方もより多元化している」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年1月2日