晋江が泉州湾へと流れる河口に位置する福建省蟳埔村は、古代海上シルクロードの重要な起点の一つで、1000年以上の歴史を誇る。蟳埔村には、女性が髪を後ろで巻貝のような形に結い上げて、その真ん中を動物の骨製の簪で固定し、その周りをモクレンやツバキ、菊の花を挿して飾る「簪花圍」という風習がある。季節や個人の好みによって、花などをアレンジすることができ、蟳埔村の女性にとって生活に不可欠な要素となっている。「簪花圍」を代表格とする蟳埔村の女性の風習は2008年、第二陣の国家級無形文化遺産リストに組み込まれた。新華網が伝えた。
蟳埔村では今年に入り、簪花、撮影旅行、海辺でゆったり過ごす、歴史文化エリア散策、音楽や波の音を聞く、伝統演劇鑑賞、海の幸、文化クリエイティブグッズ購入からなる「八大体験」を打ち出し、文化クリエイティブ、飲食、民泊施設といった業態の発展を促進し、村民の所得が目に見えて増えた。現時点で、蟳埔村には撮影旅行関連店が約300店あり、訪問する観光客は1日当たり平均延べ2万人に達している。「簪花圍」によって起こった文化観光ブームが、歴史ある漁村に新たな活力を吹き込んでいる。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年8月20日