厳しい感染状況に直面して、東京や大阪などの大都市では引き続き緊急事態宣言が維持され、経済活動が深刻な打撃を受けている。そんな中で日本はある問題をより意識するようになった。大都市に過度に依存した経済の活性化は決してよいことではなく、地方企業の活力を強化する必要があるという問題だ。日本の地方は中小企業が中心で、たとえば関西地域には医療分野の中小企業が多く、現地にはこれに対応した教育機関や研究機関もあり、人材のストックは豊富だ。
感染症が流行している中、中国が日本に与えた気づきは別の面にも現れている。江原氏によると、「『クラウド墓参』、『クラウド診療』、『クラウドオフィス』、『クラウド教育』といった中国人の日常生活に深く浸透したオンラインの活動は、多くの日本人にとっては目新しいものだった。日本は技術的にできないことはないが、意識的にはなかなか変わらず、これまでの生活様式を変えようとはしなかった。中国が『クラウド端末』を利用して非常に便利な生活を送っているのを見て、日本人の意識が徐々に変化しており、このことが中日間の今後の経済活動にも影響を与えるとみられる」という。
中国国家発展改革委員会は4月20日、「新インフラ整備」には情報のインフラ、融合のインフラ、イノベーションのインフラの3分野があるとした。江原氏は、「デジタル経済は『新インフラ』整備の重要な一部分であり、これから非常に大きな役割を発揮するだろう。特に今回の感染症を経験して、世界中がデジタル経済発展の重要性を認識するようになり、日本もヒントを得た。デジタル経済は国家間の境界を打ち破り、日本は今後『新インフラ』整備で積極的な役割を果たすことを強く願っている。また中国が主導する『一帯一路』イニシアティブも日本企業に力を発揮する舞台を提供し、中日は第三国で協力を展開することが可能で、こうした優位性もみな中国独自の魅力だといえる」と述べた。
江原氏は、「インダストリー4.0がまもなくやって来る。これまでと違うのは、どこかの国が自分たちの力だけで成功するのは難しくなった点と、必ず国際協力が必要になる点だ。日本は中国とともに、より多くの協力の可能性を探り、経済発展を共同で促進していくことだろう」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年5月18日