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古今が融合し、多文化が共生する「彩の国」埼玉県——大野元裕・埼玉県知事インタビュー

ポストコロナ時代の中日協力の新たなチャンス

 

中日両国は一衣帯水の関係にあり、様々な分野やレベルで友好協力関係が全面的に深く発展している。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった際、中日両国は相互に援助の手を差し伸べ、共に感染症と闘い、多くの感動的なシーンが生まれた。ポストコロナ時代を展望し、いかにしてコロナが中日の各分野での交流にもたらした一時的な影響を克服するのか?いかにして中日の地方間交流推進を通じて、両国の協力のために新たなチャンスを生み出すのか?日本の各地では、それぞれどんな資源を通じて中国各地と双方の強みによる相互補完を行うことができるのか?こうした視点に立ち、人民網日本株式会社では「ポストコロナ時代の中日協力の新たなチャンス——日本都道府県知事シリーズインタビュー」を企画。47都道府県の知事を訪ね、独占インタビューを展開していく。人民網が伝えた。(文/孫璐、葉習民、李沐航、呉穎)

今回のシリーズインタビュー第1弾では、埼玉県を取り上げる。「首都圏」に位置する埼玉県は、経済面で大きな影響力を持つと同時に、独自の歴史文化と自然景観を残しており、首都圏の「奥庭」と呼ばれる。その埼玉県の大野元裕知事が先ごろ、埼玉県庁知事室で人民網のインタビューに応じた。 

人民網の取材を受ける埼玉県の大野元裕知事(撮影・呉穎)。

活発な経済活動 中国との緊密な協力に期待

埼玉県自体の経済面での強みについて、大野知事は強い自信を示した。日本全体が高齢化問題に直面している中で、大野知事がまず強調したのは埼玉県の労働力面の強みだ。大野知事は、「埼玉県の人口735万人は全国5位。そして2015年の国勢調査では、県民の平均年齢45.4歳と、全国で6番目に若い県だ」と埼玉県の状況について紹介した。

平均年齢が若く、労働力が豊富だという点が、埼玉県の経済発展にとって力強いエンジンとなっている。大野知事は、「埼玉県内の企業数は17万223社で、これは全国5位。県内の総生産は名目で23.4兆円で、全国5位だが、これは北ヨーロッパの国と大体同じくらいの規模だ」と述べた。

また、対外経済交流において、埼玉県は中国と密切な関係を築いている。大野知事は、「県内企業がすでに進出している国・地域では、中国が第1位。今後進出したい国としても、アンケートの結果では第4位と、とても希望が高い国になっている」と強調。さらに、「2010年、上海に埼玉県としてサポート拠点を設置して、埼玉から中国に進出する企業を支援してきた」と述べた。

その一方で、大野知事は埼玉県に進出する中国企業に対しても期待を示した。知事は、「埼玉県は東京に近いというポイントもあり、若い労働力が豊富。それから、県内に多様な中小企業、本当にたくさんの種類の規模の技術型中小企業があるので、そういった企業と取引をしながら製品を作って売ることで、中国企業の日本市場参入をサポートできる」と強調した。

自然と文化的資源が豊富 中国人観光客の訪問に期待

首都圏の「奥庭」である埼玉県は、自然や文化などの観光資源も非常に豊富で、観光客の受け入れ数では全国で2番目だという。大野知事は、「埼玉県内には秩父や川越、長瀞など、有名な伝統的観光スポットもあるが、その一方で、関東で一番大きいショッピングセンターなどがある。例えば、越谷や入間では大きなショッピングセンターや、様々なお店が集まったモールがある。また、フィンランド以外では世界初となるムーミンのテーマパークが昨年飯能にオープンした」と紹介。さらに、「蔵書数2万5千冊もの漫画あるいはポップカルチャー、ライトノベルがある図書館、さらにはeスポーツやアニメにどっぷり浸れるホテルが入っている『ところざわサクラタウン』が所沢にオープンした。コロナウィルスが収束したら、ぜひ海外旅行の行き先に埼玉県を選んでほしい」とアピールした。